この記事は、「茨城県パワースポット巡り:常陸の国五社」の紹介記事です(2025年2月11日参加)。
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巡るのは、縁結びで知られる常陸国出雲大社、日本三大稲荷の一つである笠間稲荷神社、『君の名は。』に登場した大甕神社、宝くじのご利益で有名な酒列磯前神社、そして海に鳥居が立つ大洗磯前神社の五社です。
ただし、1日で五社を巡ると情報が多く混乱しがちですので、それぞれの神社の見どころを主に3つずつ厳選して紹介します。
バスツアーなら乗り換えなしで効率よく五社を回ることができ、移動の手間なく快適に参拝できます。
それでは、茨城県パワースポット巡り:常陸の国五社に出発しましょう。
目次
常陸国出雲大社には神様の像があります!
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常陸国出雲大社の滞在時間は9:20〜10:00の40分間です。
常陸国出雲大社のご由緒とご祭神
1992年12月4日、島根県の出雲大社から大国主大神のご分霊が茨城県笠間市に鎮座しました。『日本文徳天皇実録』(871年)によると、大国主大神は古代、少彦那神とともに常陸国(現在の茨城県)で国づくりを行ったと伝えられています。
出雲大社は「日が沈む地」とされ、そこから建御名方大神が鎮まる長野県の諏訪大社を経て、「日が昇る地」とされる常陸国へとつながるご神縁の地として、笠間市にご分霊が迎えられました。
出雲大社〜諏訪大社〜常陸国出雲大社
大国主大神(オオクニヌシノオオカミ)
常陸国出雲大社には、ご祭神の像があります。また、手のひらには、一緒に国造りをした少彦那神(スクナヒコナノカミ)をのせています。
なお、ご祭神(主祭神)の像がある神社は日本にはほとんどありませんので、大変珍しいと言えるでしょう。
常陸国出雲大社の本殿
見どころ① 拝殿の大しめ縄
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常陸国出雲大社の拝殿には、日本最大級の大しめ縄が掛けられています。このしめ縄は長さ16メートル、重さ6トンという圧巻のサイズです。本家とも言える出雲大社の神楽殿のしめ縄より大きいです。
[参考]島根県の出雲大社 神楽殿のしめ縄:約13メートル、重さ5.2トン
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見どころ② 拝殿の天井画
拝殿の天井には奥田浩堂による「常陸の雲」という壮麗な天井画が描かれています。大きさは、縦約9メートル、横約6.9メートル(約42畳)。この天井画は杉板に墨漆、金箔や銀箔などで描かれています。
見どころ③ 龍蛇神社&薬神神社
常陸国出雲大社の限定御朱印
最近、切り絵の御朱印をよく見かけるようになりましたが、刺繍がある御朱印は初めてです。御朱印はもはや参拝記念の証というより、アートに近くなってきました。御朱印の収集が人気なのもよくわかりますね。
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笠間稲荷神社は日本三大稲荷の一社!
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日本三大稲荷は、京都の伏見稲荷大社、佐賀の祐徳稲荷神社、そして今日訪れる茨城の笠間稲荷神社です。
笠間稲荷神社の滞在時間は10:15〜11:15の60分間です。
なお、昼食は少し早いですが、笠間稲荷神社の門前通りがおすすめです。稲荷寿司(蕎麦、湯葉、胡桃入りなど)と蕎麦が人気メニューです。時間が足りなければ、お持ち帰りして、バス内で食べましょう。次の大甕神社まで、約60分間あります。
左上がそば/右下が通常の稲荷/後の2個が胡桃入り
笠間稲荷神社は、第36代孝徳天皇の時代、白雉2年(651年)に創建されたと伝えられています。
その後、1743年に笠間城主・井上正賢が社殿を拡張し、1747年に牧野貞通が城主となると、神社は藩の祈願所に定められました。以降、歴代藩主から篤く信仰されました。
昔、この地には胡桃の木が生い茂る森があり、稲荷大神が祀られていました。そのため、「胡桃下稲荷(くるみがしたいなり)」とも呼ばれています。拝殿の右裏にあるご神木も胡桃の木です。
【ご祭神】
宇迦之御魂神(ウカノミタマノカミ)
須佐之男命(スサノオノミコト)と神大市比売神(カムオオイチヒメノカミ)の御子です。
また、大宜津比賈神(オオゲツヒメノカミ)とも、保食神(ウケモチノカミ)とも言われることがあります。どちらも、食物の神です。
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それでは、笠間稲荷神社の見どころ3選を紹介していきます。
見どころ① 楼門(萬世泰平門)と拝殿
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笠間稲荷神社の楼門は「萬世泰平門」と呼ばれ、昭和36年(1961年)に完成しました。重層入母屋造りの美しい門で、神社のシンボルです。扁額には、当時の神宮祭主・北白川房子の書「萬世泰平門」と刻まれています。
見どころ② 御本殿の彫刻
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江戸時代の末期安政・万延年間(1854~1860年)に再建され、銅瓦葺・総欅造りの権現造です。昭和63年(1988年)に、国の重要文化財に指定されました。
本殿の周囲には名匠・後藤縫之助による「三頭八方睨みの龍」「牡丹唐獅子」、弥勒寺音八と諸貫万五郎による「蘭亭曲水の図」などの精巧な彫刻が見どころです。
今回は本殿が修繕中のため直接見ることはできませんでしたが、以前参拝した際に撮影した本殿と「三頭八方睨みの龍」の彫刻の写真を掲載しています。
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見どころ③ 狐塚
狐塚は本殿の裏にあり、稲荷大神の使いとされる狐の像が多数存在しています。一般的に「お稲荷さん」と聞くと狐を思い浮かべる方が多いですが、狐はあくまで稲荷大神のお使いであり、神そのものではありません。
稲荷大神にとっての狐は、熊野神社の烏、八幡神社の鳩、氏神さまの狛犬と同じく、「神使」や「眷属(けんぞく)」と呼ばれる神の使いをする霊獣です。
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笠間稲荷神社の御朱印
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大甕神社は、岩山そのものが御神体!
大甕神社の滞在時間は12:05〜12:45の40分間です。行程表では20分間でしたが、移動がスムーズでしたので、特別に時間をとっていただきました。バスが鳥居内の駐車場に入ると、まず目に入るのが神門です。令和5年(2023年)に建てられたもので、高さ13メートル、幅8メートル。室町時代の神社建築様式で造られています。
それから、スピンオフ小説『君の名は。Another Side:Earthbound』では、三葉の両親である二葉と俊樹の出会いが描かれています。その物語の中に登場するのが、「大甕神社」です。
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【ご由緒】
大甕神社の創建時期ははっきりしていませんが、社伝では皇紀元年(紀元前660年)と伝えられています。
鹿島神宮の武甕槌大神(タケミカヅチノオオカミ)と香取神宮の経津主大神(フツヌシノオオカミ)は出雲の国譲りを成し遂げましたが、星の神・甕星香々背男(ミカボシカガセオ)だけは征服できませんでした。
そこで、織物の神である武葉槌命(タケハヅチノミコト)が大甕に赴き、「宿魂石」に封じたとされています。
高天原の最強の武神である武甕槌大神が征服できなかった甕星香々背男を「織物の神」武葉槌命が封印できたとは、少し驚きですね。
そして、この地の人々は、武葉槌命を国づくりに尽くした神として大甕山の古宮に祀り、祭祀を続けてきました。元禄8年(1695年)、藩命により甕星香々背男の磐座と宿魂石の上に社殿が遷座され、現在に至ります。
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【ご祭神】
主神:武葉槌命(タケハヅチノミコト)
地主神:甕星香々背男(ミカボシカガセオ)
それでは、大甕神社の見どころ3選を紹介していきます。
見どころ① 宿魂石
宿魂石は、大甕神社の背後にある岩山で、日本最古のカンブリア紀の地層からできています。この岩山は、星の神・甕星香々背男が封じられた場所とされ、神社の大切なシンボルです。ですから、宿魂石は特定の石碑(写真下参照)ではなく、岩山全体を指します。
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見どころ② 本殿&境界石
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拝殿右から鎖場(もじずり石)と呼ばれる険しい岩場を2分ほど登ります。
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鎖場(もじずり石)を登った頂上に、本殿があります。
参拝後は拝殿には戻らず、反対側へ降りると、悪縁を断ち切り良縁を引き寄せるとされる「境界石」があります。石には多くのお札が貼られ、参拝者はこの石をくぐることで悪縁を断ち切れると信じられています。
「縁結び」を祈願される方は多勢おられますが、中には悪しき縁により辛苦困難に陥り、やがて身を滅ぼすこともあります。そのような現世の悪しき縁を断ち切り、開運招福を祈念してお潜り下さい。
祈願札 初穂料 500円(授与所にて頒布)
見どころ③ 星の神・甕星香々背男社
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境界石を過ぎて順路に沿って進むと、すぐに甕星香々背男社の横に出ます。なお、拝殿から険しい鎖場を登れない方は、こちらのルートから本殿へ登ることもできます。
【ご祭神】
甕星香々背男(ミカボシカガセオ)
甕星香々背男は星の神で、別名「天津甕星(アマツミカボシ)」や「天香香背男(アメノカガセオ)」とも言われます。星の神とはとても珍しいですね。
大甕神社の巳年限定御朱印
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宝くじが当たるという酒列磯前神社
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酒列磯前神社の滞在時間は13:20〜13:50の30分間です。
【ご由緒】
平安時代に書かれた歴史書『日本文徳天皇実録』によると、斉衡3年(856年)12月29日、常陸国の大洗海岸での出来事です。
そのとき、塩を焼いていた人に神が乗り移り、「私は大己貴命と少彦名命である。昔、この国を作り終えて東の海へ行ったが、今、民を助けるために戻ってきた」と告げたそうです。
このことから、現在のひたちなか市磯崎町には少彦名命を祀る「酒列磯前神社」が建てられ、大洗町には大己貴命を祀る「大洗磯前神社」が建てられました。
※常陸国出雲大社では「少彦那神」、酒列磯前神社と大洗磯前神社では「少彦名命」と表記しています。
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【ご祭神】
主祭神:少彦名命(スクナヒコナノミコト)
大己貴命(オオナムチノミコト)
それでは、酒列磯前神社の見どころ3選を紹介していきます。
見どころ① 参道はタブノキのトンネル
酒列磯前神社の参道は、樹齢300年を超えるヤブツバキやタブノキが約300メートルにわたって密生しており、神秘的なトンネルを形成しています。この木々のトンネルは、訪れる人々に荘厳な雰囲気を提供し、心を清める空間としても知られています。
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見どころ② 海の見える鳥居
海の見える鳥居は、参道の終わりに近い左側にあります。この鳥居からは太平洋の美しい景色が広がり、特に夕日が沈む時間帯には幻想的な光景が広がります。多くの参拝者がこの場所で写真撮影を楽しんでいます。
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見どころ③ 幸運の亀の石像
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境内には「幸運の亀」と呼ばれる石像があり、撫でることで宝くじに当選するというご利益があるとされています。この石像は、実際に高額当選者が奉納したことから、訪れる人々にとって特に人気のスポットとなっています。
【亀をなぜる手順】
1. 拝殿で参拝する
2. お守りを手に入れる
3. 亀をなぜる
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酒列磯前神社の巳年限定御朱印
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「神磯の鳥居」大洗磯前神社
大洗磯前神社の滞在時間は14:15〜14:45の30分間です。【ご由緒】酒列磯前神社と同じです。
平安時代に書かれた歴史書『日本文徳天皇実録』によると、斉衡3年(856年)12月29日、常陸国の大洗海岸での出来事です。
そのとき、塩を焼いていた人に神が乗り移り、「私は大己貴命と少彦名命である。昔、この国を作り終えて東の海へ行ったが、今、民を助けるために戻ってきた」と告げたそうです。
このことから、現在の大洗町には大己貴命を祀る「大洗磯前神社」が建てられ、ひたちなか市磯崎町には少彦名命を祀る「酒列磯前神社」が建てられました。
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【ご祭神】
主祭神:大己貴命(オオナムチノミコト)
少彦名命(スクナヒコナノミコト)
それでは、大洗磯前神社の見どころ3選を紹介していきます。
見どころ① 随神門
神社の駐車場から1〜2分で随神門に出ます。門に施された彫刻は、職人の技術の高さを物語り、細部まで見ごたえがあります。
随神門の中の彫刻
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見どころ② 神磯の鳥居
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大洗磯前神社の象徴ともいえる「神磯の鳥居」は、随神門の前から90段とも100段ともいわれる石段を下り、二の鳥居をくぐり、道路を渡った先にあります。なお、一の鳥居は道路を右に曲がった先にあります。
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神磯の鳥居は、神様が降臨した場所とされています。日の出の時間帯に訪れると、幻想的な光景を楽しむことができます。多くの人々がこの場所で写真撮影を楽しんでおり、特に正月の初日の出と鳥居が重なる瞬間は非常に人気があります。
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見どころ③ 御本殿は茅葺き屋根
神社の御本殿は、平安時代に創建されたもので、江戸時代に再興されました。特に茅葺きの屋根が特徴的で、伝統的な日本の建築様式を感じることができます。
大洗磯前神社の御朱印
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茨城県パワースポット巡り:常陸の国五社[まとめ]
この記事では、茨城県の五つの著名なパワースポット神社を巡るツアーについて紹介しました。1. 縁結びで有名な常陸国出雲大社
2. 日本三大稲荷の一つである笠間稲荷神社
3.『君の名は。』にゆかりのある大甕神社
4. 宝くじの当選を願う酒列磯前神社
5. 神磯の鳥居で有名な大洗磯前神社
各神社の見どころを絞り込み、厳選した3つのポイントを紹介しました。
バスツアーを利用すれば、乗り換えなしで五社を効率よく巡ることができ、移動の煩わしさもありません。この記事をきっかけに、茨城県のパワースポットを存分に楽しんでください。
こちらのバスツアーに参加するにはコチラ
茨城県パワースポット巡り:常陸の国五社
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。 また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。 なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。