この記事は、「成田山新勝寺と大杉神社(あんば様)バスツアー」の紹介記事です(2025年1月11日参加)。
こちらのツアーに参加するにはコチラ
千葉県の成田山新勝寺は、1070年以上の歴史を持つ真言宗智山派の寺院で、「成田山のお不動さま」として親しまれています。
「ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン」で2つ星を獲得し、年間1000万人以上が訪れる人気の参詣地です。広大な境内には多くの御堂や自然豊かな公園があり、ご利益や運気向上のパワースポットとしても知られています。
また、新勝寺は「新たに勝つ」という言葉に因んで名付けられ、東国の平安を祈る寺院として深い信仰を集めています。
このバスツアーでは江戸文化が漂う佐原の街並みを自由に散策し、日本唯一の夢結び祈願で知られる大杉神社(あんば様)にも参拝します。
それでは、ご一緒にバスツアーに出発しましょう。
目次
ご本尊は不動明王の成田山新勝寺の魅力!
バスは新参道の駐車場に9時40分に到着。自由昼食を含め、2時間30分の参詣時間が設けられています。成田山新勝寺の総門までは徒歩約7分です。
2008年に建立された壮大な総門
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高さ15mの建物は、総ケヤキ造りで作られています。欄間にあたる部分には十二支の木彫刻が施されており、二階部分には八体の守り本尊が安置されています。
平安時代から続く護摩法要
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総門を入ると、護摩法要の受付を簡単に行うことができます。
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成田山新勝寺は、平安時代に朱雀天皇から命を受けた寛朝大僧正が、平将門の乱を収めたという御護摩祈祷に由来するお寺です。
【御護摩祈祷の手順】
1. 受付
各受付所にある用紙に必要事項を書き、御護摩料を添えて申し込みます。
2. 御護摩の火
大本堂で護摩木を火に投入し、願いの清めと成就を祈ります。
3. 御火加持(おひかじ)でご利益を受ける
御火加持で大切な物を御護摩の火に当てて、不動明王のご利益を頂きます。
4. 御真言を唱える
不動明王に手を合わせ、御真言を一心不乱に唱えます。
5. 自宅や職場にまつる
御護摩札を受け取り、自宅や職場の清らかな場所にまつり、御加護を受けます。
6. 御礼詣り
願いが叶った時や1年後に御礼詣りをし、古い御札を納めて新しい御護摩札・御守を受け取ります。
4体の力強い金剛が守る仁王門
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仁王門の表には、密迹金剛と那羅延金剛が、裏には多聞天と広目天が門を守っています。
◾️密迹金剛(みっしゃくこんごう)
金剛杵(こんごうしょ)を持ち、仏法を守護する。
◾️那羅延金剛(ならえんこんごう)
仏教の守護神で、強力な力を持つ。
◾️多聞天
北方を守護し、財宝と国土を護る。
◾️広目天
西方を守護し、広く物事を見通す力を持つ。
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
仁王門を潜ると正面に橋があり、両側に亀石が見られます。
荘厳な御護摩祈祷の中心である大本堂
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大本堂は1968年に建てられ、重要な御護摩祈祷の中心となる場所で、御本尊は不動明王であり、その両側には矜羯羅童子と制咤迦童子が配置されています。
不動明王
右手に利剣を持ち、心の迷いを断ち切ります。左手には羂索(けんさく)という縄を持ち、煩悩を縛り正しい道へ導く役割を果たします。また、不動明王は火焰の光背を背負っており、この光背は煩悩や苦難を焼き尽くす力を象徴しています。
矜羯羅童子(こんがらどうじ)
15歳ほどの童子の姿で、蓮華冠をかぶり、肌は白肉色で、合掌した手に独鈷杵を挟んでいます。
制咤迦童子(せいたかどうじ)
性悪を象徴する存在として表現され、怒った紅蓮の顔をしています。
成田山新勝寺〈大本堂〉の御朱印

大本堂の右手に聳える三重塔
1712年に建てられた重要文化財。高さは25mあり、内部には大日如来を中心にした五智如来が安置されています。また、周囲には「十六羅漢」の彫刻が施されています。
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三重塔のそばにある、一切経(約2,000冊)が納められている一切経堂と鐘楼です。
成功を祈る出世稲荷
大本堂の前を左に進み、階段を上がると出世稲荷が見えてきます。出世稲荷は、商売繁盛や開運、火災を防ぐご利益があると伝えられ、昔から親しまれてきました。驚いたのは出世稲荷の人気です。階段が狭いため、4人横列に並ぶせいかもしれませんが、参拝まで20分ほどかかってしまいました。
並んでいる間に、お狐様の好物である油揚げを用意することができます。
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
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成田山新勝寺〈出世稲荷〉の御朱印
釈迦堂では釈迦如来や四人の菩薩を祀る
出世稲荷への最初に上がってきた階段を降りていくと、まっすぐ前が釈迦堂になります。
この建物は1858年に建てられた重要文化財で、もとは本堂として使われていました。1964年に現在の場所に移された際、仏教を開いた釈迦如来や四人の菩薩が祀られました。
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線香の煙は、心や体を清めると信じられています。多くの人々は、煙を体の痛い部分や具合の悪いところに当てることで、健康を祈願します。
成田山新勝寺〈釈迦堂〉の御朱印
釈迦堂の右後ろにある階段を上り、光明堂と平和大塔に向かいます。
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
登った先の左側に額堂があります(写真上)。信者から奉納された額や絵馬を掲げる場所です。
そして、右側に開山堂(写真下)。成田山を開山した寛朝大僧正を祀るために、1938年に建立されました。
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大日如来や愛染明王を祀る光明堂
額堂の先に光明堂があり、その向こうに平和大塔も見えてきます。

光明堂は江戸時代中期1701年に建てられた重要文化財で、釈迦堂の前の本堂として使われていました。大日如来や愛染明王、不動明王が安置されています。
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このお子さん、一人なのに線香の煙の効用を知っているようですね。感心します。
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
光明堂の真後ろに奥之院があります。奥行き約11mの洞窟があり、祇園会(7月7、8、9日)の時のみ開かれます。
成田山新勝寺〈光明堂〉の御朱印
光明堂を先に進んでいくと、平和大塔が近くに見えてきました。
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癒しの醫王殿(いおうでん)
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平和大塔の手前にあるのが、醫王殿(いおうでん)です。
2017年に開基1080年祭を記念して建てられました。木造総ヒノキの一重宝形造で、薬師瑠璃光如来、日光菩薩、月光菩薩、十二神将が安置されています。ここは、健康長寿や病気平癒の祈祷所として利用されます。
成田山新勝寺〈醫王殿〉の御朱印
平和の象徴・平和大塔

1984年に建てられた平和大塔は、真言密教の教えを象徴する高さ58mの塔です。
1階には大塔の入口や成田山の歴史展、2階の明王殿では、本尊の不動明王や四大明王などが安置されています。3・4階の経・法蔵殿には信者による掛仏があり、5階の金剛殿には五智如来が安置されています。
成田山新勝寺〈平和大塔〉の御朱印
平和大塔からの帰り道

平和大塔から光明堂の間に清滝権現と地主妙見を合祀したと説明されている清滝権現堂がありました。
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大本堂と三重塔に戻ってきました。
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往路では仁王門から大本堂へと上がってきましたが、その道は一方通行のため戻ることはできません。帰りは三重塔の手前から下ります。
成田山新勝寺のにぎわう表参道の食事処
バスは新参道に駐車し、私たちは徒歩で総門へ向かいました。次は総門を出て右手にある表参道に行きたいと思います。時間は11時頃でしたので、昼食の参詣者で門前町は非常に混雑していました。
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成田山の名物と言えばうなぎですが、こんなにたくさんの鰻を店頭で並べて焼いているのを初めて見ました。外国の方も興味を持っており、多くの人が写真を撮っていました。
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どこかで昼食を取ろうと思いましたが、どの店も多くの人が並んでいたため、食べるのを諦めて総門に戻りました。

総門前のうなぎ屋もご覧の通り、たくさんの人が並んでいます。驚いたことに、この並んでいる人々はお店に入るのではなく、うなぎ弁当を買っているのです。ですから、当然お店の中も満席でしょう。
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どんな食事ができるか、主なメニューを紹介します(価格は2025.1.11現在)。日本語だけでなく、英語と韓国語でも表記されています。
うな重上(4,345円)、うな重(3,300円)、天丼(1,518円)、、ミニ天丼(770円)親子丼(1,155円)、鴨せいろ(1,342円)、せいろ蕎麦(770円)、おろしそば(958円)、天ぷらそば(1,353円)、鳥そば(1,155円)、ミニ天丼(770円)など。

総門に別れを告げ、次の小江戸佐原へ向かいます。
小江戸佐原、時を超える街並み散策
小江戸佐原の駐車場に12時45分に到着。これから50分の自由散策時間です。小江戸佐原の街では、まるで江戸時代にタイムスリップしたような気分を味わえます。小野川沿いに広がるこの街は、古い木造建築が立ち並び、江戸の風情が色濃く残っています。

まずは樋橋、通称ジャージャー橋に行ってみます。この橋は小野川に架かり、水運の名残を感じられるスポットです。また、今日は乗船できませんが、橋のすぐそばが乗船場になっています。なお、乗船時間は30分です。

ジャージャー橋の中央では、30分ごとに約5分間、水が勢いよく流れ落ち、その音が「ジャージャー」と響き渡ります。この独特な音は、環境省の「残したい日本の音風景100選」に選ばれています。
※「残したい日本の音風景100選」とは、全国各地の地域文化や自然音、生活文化の音、鳥や昆虫の声などを反映した音環境を選定し、保全を目的としたものです。
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ジャージャー橋のすぐ近くにある伊能忠敬記念館
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特に、伝統的な商家が保存されており、懐かしい雰囲気に包まれた街並みを楽しむことができます。
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冬の澄んだ空気の中、佐原の街並みは一層鮮やかに映えていました。青空の下での散策は心を和ませ、冷たい空気が気持ち良く感じられます。
また、道端にはベンチが設置されており、疲れたらすぐに一息つけるのも魅力の一つ。散策の合間には、地元のカフェで温かい飲み物を楽しむのもおすすめです。


江戸時代の風情が漂う街並みをゆっくりと歩くと、心が豊かになり本当に和みます。日常の喧騒を忘れ、穏やかな時間を楽しむのにぴったりの場所です。
佐原街並み交流館
ここでは、歴史的建物のミニチュアや地域の特産品が展示され、訪れる人々に佐原の文化を深く理解させてくれます。地元の歴史や風情を感じるひとときを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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舟めぐりで小江戸の街並みを水上から散策できなかったことが、少し心残りでした。
大杉神社(あんば様)の夢叶えとは?
大杉神社の第二鳥居近くに到着したのが14時20分。これから50分の参拝時間です。夢叶えとは、大杉神社の公式ページの説明によると、「祈り」ではなく「自分の意思を持って夢に向かう行動」を意味しています。
夢叶えの「夢」はあなたの目標であり、数年後になっていたい自分の姿とお考えください。
「家族が健康でありますように」という願いは家内安全ご祈祷ですが、「健康になりたい」は夢叶え祈祷となります。
「就職できますように」は就職祈祷ですが「○○商事に入社してNYに駐在したい」は 夢むすび祈祷となります。
「良い人と巡り合えますように」は恋愛成就ですが「彼とヨーロッパのお城で結婚式を挙げたい」は夢むすび。
「かわいい孫が生まれすように」は子授けですが「来年は次男を産みたい」は夢むすび。
自分の意思を持って夢に向かう行動に神様は幸運と進む力を与えて下さいます。
まだお正月ということで、茅の輪くぐりが設置されていました。茅の輪くぐりの作法は以下の通りです。
1. 一礼
茅の輪の前に立ち、一礼します。
2. 左回り
左足から輪をまたいでくぐり、左回りに一周します。
3. 右回り
再び一礼し、今度は右足からまたいでくぐり、右回りに一周します。
4. 再度左回り
もう一度一礼し、左足からまたいで左回りに一周します。
5. お参り
最後にご本殿に進み、参拝します。
大杉神社の社殿とあんば様とは?

大杉神社は、昔の常総内湾(現在の茨城県や千葉県の一部に広がっていた大きな湾)の東の端に建てられました。この場所は、現在の霞ヶ浦や利根川などの近くです。『常陸風土記』では、この場所を「安婆嶋=あんば様」と呼んでいました。
島ではありませんが、先端が細くなった地形をしていて、遠くから見ると島のように見えたため、そう呼ばれたと言われています。

大杉神社は「夢叶え大明神」として知られています。文治時代に現れた常陸坊海存という人物が、大杉大明神の力を借りて奇跡を起こし、天狗と信じられるようになりました。
最初は烏天狗だけが神様のお使いでしたが、後に鼻高天狗も加わり、2種類の天狗が「ねがい天狗」と「かない天狗」として信仰されるようになります。
これらの天狗が願いを叶える存在として広まった結果、大杉神社は日本で唯一、どんな願い事でも叶えてくれる神様として、多くの人に親しまれています。


社殿の横には、中国の故事の浮き彫りと丁寧な説明があります。
これらの彫刻は、主に「中国二十四孝」に関連する物語を描いています。このテーマは、親孝行を重んじる中国の伝説に基づいており、各彫刻は孝行の美徳を表現しています。
大杉神社(あんば様)の御朱印

御朱印は12種類もありますので、御朱印を集めている方には嬉しいですね。

大杉神社のご神木「三郎杉」
かつて「あんば様」と親しまれていた太郎杉は、1778年に失われました。現在は、樹齢約1000年で高さ40mの次郎杉と、高さ28mの三郎杉がご神木とされています。ただし、次郎杉は離れた場所にあり、今回は見ることができませんでした。
大国神社で金運を願う
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ここには、大国神社をはじめ、五十瀬神社、日吉山王宮・白山神社・妙見宮、四柱神社、天満宮の社が並んでいます。
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大国神社
大国主命(大国様)とその御子の事代主命(恵比寿様)を祀り、金運・事業安泰・商売繁盛などのご利益があります。
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社殿の正面には麒麟門(写真上)、右前には神楽殿(写真下)が配置されています。
2010年3月27日、大杉神社に二階建ての楼門「麒麟門」が約280年ぶりに再建されました。この門は本殿などを繋ぐ複合社殿の正面入り口で、麒麟や飛竜など200体以上の彩色彫刻が施されています。
門の扁額には「夢顕」という文字が掲げられ、大杉神社が「夢むすび大明神」として、多くの人の夢や願いを叶えてきたことを象徴しています。
神楽殿
縁結び稲荷神社と相性を導く相性神社
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稲荷神社では金運のご利益があります。
相性神社には、イザナギとイザナミの2体のシンボルが安置されており、夫婦和合や子授け・子宝を願う方が参拝されています。
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勝馬神社にある2つの奇跡
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昭和初期まで、大杉神社の馬場では毎年4月8日に競馬が行われ、約100頭の馬が出走していたそうです。
近くに日本中央競馬会(JRA)の美浦トレーニングセンターがあることから、騎手や調教師、競馬ファンが多く参拝しています。
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勝馬神社の右前にあるご神木には、折れた枝から馬の顔が出現し、洞には誰かが入れた観音様が安置されています。
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食と文化の交差点!道の駅発酵の里こうざき
最後の訪問場所、道の駅発酵の里こうざきに15時30分に到着。これから30分間のお買い物です。
道の駅発酵の里こうざきには4つの建物があり、レストラン オリゼ、発酵市場、喫茶はっこう茶房、新鮮市場(野菜)があります。
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16時ちょうど、東京に向けてバスは出発しました。一日中良い天気で、良いバスツアーになりました。
成田山新勝寺と大杉神社(あんば様)バスツアーのまとめ
成田山新勝寺では、不動明王のご本尊に祈りを捧げ、広大な境内に立ち並ぶ数々の御堂や塔を巡りながら、運気を高めることができます。小江戸の風情が漂う佐原では、伝統的な街並みを自由に散策し楽しむことができ、大杉神社(あんば様)では、夢や願い、金運や相性運、さらには競馬運をアップさせることができます。
また、道の駅発酵の里こうざきでは、地元の味覚やお土産を手に入れられます。
新年は、不動明王の運気とあんば様の願いを叶える旅を体験してみませんか?
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成田山新勝寺と大杉神社(あんば様)バスツアー
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。 また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。 なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。