この記事は、「三十槌の氷柱と宝登山蝋梅バスツアー」の紹介記事です。(2023年2月15日参加)
こちらのツアーに参加するにはコチラ
目次
宝登山頂の蝋梅園と宝登山神社の奥宮
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新宿を7時30分に出発し、高坂SAで15分のトイレ休憩、宝登山駐車場には9時35分に着きました。駐車場の手前3分くらいのところに、宝登山神社の一の鳥居(上の写真:車窓)がありました。
はじめに、蝋梅と「梅」の字が使われていますが、蝋梅と梅とは同じ種類ではありません。

- 蝋梅(ロウバイ)
ロウバイ科ロウバイ属の落葉低木
名前の由来ですが、主なものに花の色や光沢が蜜蝋(みつろう)を連想させるからです。蝋梅には、4種類(福寿・満月・素心・実生-みしょう)あります。宝登山麓駅前に、福寿・満月・素心の苗木が売られていました。
花言葉:「ゆかしさ」「慈しみ」「先導」「先見」 - 梅
バラ科サクラ属の落葉低木
花言葉:「上品」「高潔」「忍耐」「忠実」
宝登山の山頂にある蝋梅園と宝登山神社・奥宮
バスを降りてから、2分ほどのところにあるロープウェイ乗り場「宝登山麓駅」に向かいます。ロープウェイは15分間隔で運行しています。ここで注意したいのが、滞在時間の90分間(9:35〜11:45)。ここから歩いて5分ほどのところにある宝登山神社を参拝される場合は、遅くても10時30分の下りのロープウェイに乗らなければなりません。
宝登山頂には、蝋梅園をはじめ、梅百花園、宝登山小動物公園、それに宝登山神社の奥宮があります。全部を見るには、時間が足りません。今回、私は蝋梅園と奥宮の参拝だけにしました。
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ロープウェイから下を眺めると、駐車場に白いバスが見えます。私たちを乗せてきてくれたバスです。
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
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写真ではわかりづらいかもしれませんが、花が蜜蝋(みつろう)細工のような感じに見えますでしょうか。
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蝋梅を見ましたら、宝登山神社の奥宮を参拝します。奥宮は蝋梅園から行くと、下の階段を登らずに境内の横から入れます。
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御朱印(500円)は参拝後、上の写真左の社務所でいただけます。参拝をすませて、宝登山頂駅に向かいます。5分ほどかかります。
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10時25分に駅に着きましたので、30分まで風景を楽しみました。向こうに見えるのが、奥秩父の連山です。
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宝登山神社【ご由緒】
今からおよそ1900年ほど前、第12代景行天皇の御代のこと。ヤマトタケルが兵を従えて宝登山の麓へ行くと、森の中に岩に囲まれた清らかな泉がありました。タケルらはこの泉で「みそぎ」をしました。その後、一隊は頂上へ向かうと、山火事が起こり、黒い煙はあっという間に火の波になりました。タケルは兵をはげましながら、剣をとって草や枝をはらい、猛火を鎮めようとしました。
しかし、火の勢いは強くなるばかりで、タケルらの命は危うくなりました。
その時です。
突然現れた多くの白い影と黒い影が、次々に猛火の中に飛び込んでいきます。影は大きな白犬、黒犬でした。そして、火の勢いはみるみる衰えて消えました。
犬たちはタケルの前に集まって、静かに歩きはじめました。まるで『頂上へご案内いたしましょう』というように。そして、頂上へ着くと、犬の姿はもうどこにも見えません。
「おお、あの犬たちは “山の神様のお遣い” に違いない。本当にありがとうございました」
タケルは神様に対し、心から御礼を申し上げました。
頂上からの秩父の天地は広大で、壮厳です。タケルはこの山を『火止山(ホドヤマ)』と名づけられ、『神籬(ヒモロギ)』(神を迎えるための依り代となるもの)をお立てになりました。
宝登山神社【ご祭神】
[主祭神]神日本磐余彦尊(カンヤマトイワレヒコノミコト):初代天皇である神武天皇大山祇神(オオヤマヅミノカミ):山を司る御神霊
火産霊神(ホムスビノカミ):火を司る御神霊
宝登山神社【ご利益】
火止山のいわれから、火災盗難・諸難よけをはじめとし、家内安全、商売繁盛、交通安全、金運招福など宝登山神社【境内】ご案内

【二の鳥居】上に載せたバスから見えたのが、一の鳥居になります。


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【社殿】
拝殿〜幣殿〜本殿の権現造り。正面には、見事な鶴と龍の彫刻が施されています。
また、社殿の欄干には「二十四孝」などの浮き彫も施されていました。まさに建物自体が、彫刻と言っても過言ではありません。
二十四孝(にじゅうしこう)
中国において後世の規範として、特に孝行が優れた人物24人を取り上げた書物。


【神楽殿】
社殿に向かって、左にあります。以下の境内の建物は、左から本殿の奥へ進むと順に出てきます。
神楽殿の右奥にあるのが【水神社】。湧き出る水の神をお祀りしたお宮です。
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【招魂社】
明治・大正・昭和の戦争で、命を捧げた尊い長瀞町出身の人々が祀られています。
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【藤谷淵神社】
伊勢大神(天照大神・豊受大神)、八坂大神、諏訪大神、熊野大神など多くの神様が祀られています。
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【日本武尊神社】
文字通り、日本武尊をお祀りしています。八十八夜の奥宮祭には、ここから御神霊を神輿にお乗せして、奥宮へ向かいます。
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【天満天神社】
学問の神・菅原道真公をお祀りしています。
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【宝玉稲荷神社】
境内の一番奥にあります。倉稲魂命(ウカノミタマノミコト)をお祀りしています。
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【みそぎの泉】
社殿の囲いに上のような看板が出ているのですが、知らないと見逃してしまう人も多いのではないでしょうか? そこから中をのぞくとすぐ手前にあります。
日本武尊が東国平定の帰途「みそぎ」をされた泉。それから、ホド山(まだ名前がなかった)に登られたと伝えられています。
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【相生乃松】
二の鳥居に向かって(参道に入らない)右にあります。右がクロマツ(男松)、左がアカマツ(女松)。間には、竹の賽銭入れがありました。
【宝登山神社と奥宮の御朱印】
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秩父 長瀞鎮座 寳登山神社(宝登山神社)公式サイト→http://www.hodosan-jinja.or.jp
【長瀞(ながとろ)】地球の窓と言われる岩畳の上を歩く
宝登山神社から長瀞まで約10分。滞在時間は80分(11:15〜12:35)で、自由昼食の時間も含まれています。長瀞の駐車場に着くと、万寿庵の方がお出迎え。ここから3分ほどのところにある岩畳まで案内していただきました。長瀞の岩畳を詳しく知りたい方は以下のサイトをご覧ください。
長瀞一帯の地層は、約1億6000万 〜1億年前に形成された海洋底地殻の玄武岩(げんぶがん)と海溝に積もった砂や泥といった堆積物が元になっています。
長瀞の地質は貴重な岩石が露出する地球の窓だった!
https://www.mapple.net/articles/bk/1069/?pg=1
長瀞のライン下りは3月からですが、今は周遊船として運行しているそうです。
【岩畳】
ここから上流に向かって、幅約80メートル、長さ500メートルの岩石段丘。地殻変動によって、碁盤の目状に割れ目が走っているため、畳を敷きつめたように見えます。国の天然記念物にも指定されています。
【節理】
縦横に走っている割れ目のことをいいます。
【秩父赤壁】
中国の三国志で知られる「赤壁」になぞらえてこの名がついています。地質変動によってできた大規模な割れ目。岩石に含まれる鉄分が染み出して酸化したため、赤くなっているそうです。
【ポットホール】
岩盤のくぼみに入り込んだ石が川の流れによって回転を続け、長い年月をかけて岩盤にドリルのように穴を開けたもの(写真は約10cm)。岩畳最大のものは直径1.8m、深さ約4.7mのもあるそうです。長瀞は国内有数の巨大ポットホールのスポットです。
岩畳は歩くのに困難ではありませんが、起伏が多いので疲れることもあります。しかし、休憩のための東屋が3か所ありますので、ご安心ください。東屋のひとつには、テーブルの表面が案内図になっています。
【四十八沼】
赤壁や荒川の流れに目を奪われてしまいますが、反対側に目を向けると細く長い沼があります。荒川の流路跡が数多くの沼となっています。水生昆虫や水辺の植物が豊富で、四季折々の風景を楽しめます。
長瀞での自由定食
長瀞の石畳に近い通りでは、種類はあまり多くありませんが食事処があります。主に蕎麦・うどん、味噌カツ定食、あゆ定食などです。780~1,500円ほどです。滞在時間が限られているので、何を食べるかあらかじめ調べて決めておくと良いでしょう。もし食べられなかった場合には、次の『三十槌の氷柱』のカフェでも食べられます。ただし、1店舗だけですので、メニューは限られます。
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『ちちぶ三大氷柱』の三十槌の氷柱、その幽玄な景観に感動!
長瀞から三十槌の氷柱(みそつちのつらら)までは、約70分でつきました。滞在時間は60分(13:45〜14:45分)。時間的には、かなり余裕がありました。『ちちぶ三大氷柱』とは?
三十槌の氷柱、あしがくぼの氷柱、尾ノ内氷柱をいいます。『ちちぶ三大氷柱』の中では、三十槌の氷柱が、一番迫力があるように感じます。(写真で見る限りですが、他の2つは氷柱と言うより、霜柱が大きくなったような感じです)
氷柱は、岩肌からの湧水によってつくられます。今回は自然にできた氷柱と人口の氷柱が見られました。人口の氷柱は渓谷の上から水を流してつくるそうです。人口の氷柱の方が、大きかったです。
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自然の三十槌の氷柱
もう、とにかく写真を見てください。自然の雄大な氷柱! 感動しました。氷柱といえば、屋根から長くても15cmくらいのものしか見たことがありませんでしたから。また、氷柱は最大8mにも達すると言われています。8mは想像を絶する大きさですね。
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ここまでが自然の氷柱。以下は人口の氷柱です。
人口の三十槌の氷柱
上から水を流して、氷柱を作るそうです。そのため、自然のものより多くの氷柱がつくれます。
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額渕水天宮
氷柱を見に荒川河川敷に降りる途中にあります。説明によると、この下方に底無しの渕があり、そのあまりの深さに額(ぬか)ずいてそこを見たことから、その渕を額渕と呼称し、今も地名として残っている。
古より人々が水天宮を奉り、水難除け・安産・家内安全を祈願して額渕水天宮と称したという。(今はこの渕はありません)
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Cafe WoodRoof カフェウッドルーフ
氷柱を見て冷えた体には、コーヒーや甘酒、アツアツのみそポテト(秩父のB級グルメ)などがあります。みそポテトは注文してからの調理になりますので、滞在時間を考えて頼みましょう。(価格は2023年2月現在)- 甘酒 250円
- みそこんにゃく 400円
- みそポテト 500円
- けんちん汁 550円
- 豚みそ丼セット(なめこ汁、しゃくし菜付) 1300円
- あぶりチーズハンバーグカレー 1200円



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バスツアーでは時間が合わないので見られませんが、ライトアップ(17時〜19時:土・日・祝は20時)も見てみたいですね。
大滝温泉遊湯館で疲れを癒やす


滞在時間は約70分(14:55〜16:05)。長瀞の石畳の起伏を歩いた足には、とてもありがたかった温泉です。露天風呂もあり、奥秩父の雄大な風景を見ながらの入浴は、目にも体にもいい癒やしになりました。
【三芳SA】
温泉の後、帰路に着きます。一度三芳SAで休憩し、新宿に向かいます。この三芳SAにはたくさんの野菜類も販売されていますので、夕飯の買い物にも役立つでしょう。
まとめ:宝登山の蝋梅と三十槌の氷柱
冬の清冽な美しさと春を感じるバスツアー春を予感させる宝登山頂の蝋梅(ロウバイ)とひっそりたたずむ宝登山神社の奥宮。また、宝登山神社の社殿は、まるで彫刻作品のようです。地球の窓と言われる長瀞の岩畳を歩き、冬ならではの三十槌の氷柱の絶景を堪能し、最後には温泉で疲れを癒やさすことができました。
マイカー、あるいは電車の乗り継ぎでは、とても1日では訪れることはできません。できたとしても、かなり疲れ切って帰ることになります。つくづくバスツアー って、お得だな〜と感じました。
こちらのツアーに参加するにはコチラ
三十槌の氷柱と宝登山蝋梅バスツアー
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。 また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。 なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。