この記事は、「真壁のひなまつりと筑波山梅まつり&筑波山神社参拝バスツアー」の紹介記事です。(2020年2月22日参加)
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目次
雛人形は、私たちの娘なんです。
「写真を撮らせてもらっていいですか?」とお尋ねすると、「どうぞ」と、答えてくれます。
その優しいお顔からは『愛しい娘を見てくれてありがとう』という思いが伝わってきます。
そう、真壁の人たちにとって、雛人形はみな可愛い娘さんなんですね。
せっかくの娘さんの写真なんだからきれいに撮るぞ!とそんな気待ちになります。
そんな愛娘さんを、あとで何人かご紹介しますね。
真壁のひなまつりは、おもてなしの心から
平成14年(2002)の暮れ、町おこしを考える有志の人たちの「寒い中、真壁に来てくれる人をもてなせないか」というひと言から、
「街中にお雛様を飾ろう」ということになりました。
今では、なんと160軒でお雛様が飾られるようになったそうです。
観光客も10万人を超えるそうです。
家によっては、お茶や甘酒を振る舞い、お漬物などを出しておもてなしをしています。しかし何といっても最大のおもてなしは “語り”です。住民が真壁のことを語り、観光客との会話を楽しみます。
真壁のひなまつり期間は、2020年2月4日〜3月3日です。
では、真壁のひなまつりに出発しましょう。
新宿を朝7時40分に出発。矢田部SAで休憩して、真壁ひなまつり会場に10時に着きました。
真壁のひなまつり7選 前半①〜④
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①佐藤寝具店の鎧甲冑とネズミの嫁入り
駐車場を出てすぐ左に曲がり、歩き始めてすぐ佐藤寝具店はあります。「失礼しま〜す」と入るとびっくり!真正面に甲冑が3体もあります。
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ひなまつりなので不思議に思い、
「なんで、鎧や兜を飾っているのですか」
と尋ねたところ、
「奥の方はこどもの日のために飾っています」
とのこと。
鎧兜の上の方をよく見てください。写真では小さくてわかりづらいかもしれませんが、つるし雛ではなく鯉のぼりが飾ってあります。
ですから、佐藤寝具店さんでは、雛まつりと端午の節句を一緒に飾っているのです。
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こちらは、ネズミの嫁入り。今年はネズミ年ですから、たくさんの家でネズミ雛が見られました。
【ネズミの嫁入り】
チューコさんのご両親は、娘に世界で一番強いお婿さんを見つけようと出かけます。強いのは何といってもお日様。でも、お日様は雲に負けると、雲は風に負けると、壁はネズミにかじられると。というわけで、チューコさんのお婿さんはネズミさんになりました。
②潮田家の江戸から昭和のお雛様
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潮田家のお雛様の写真は、色々なところでよく見るかと思います。立派な段飾りが並んでいます。
真ん中のお内裏様とお雛様ですが、なんと江戸時代のものです。
ところで、童謡「うれしいひなまつり」の歌詞「♫ お内裏様とお雛様」は、間違いって知っていましたか。じつは、お内裏様だけで二人を表しています。
※雛人形は紫宸殿(ししんでん)で行われた天皇と皇后の結婚の儀をベースとして飾られています。
③石田金物店のつるし雛と押し絵(雛)
潮田家の十字路を左に曲がると左に旅館伊勢屋があり、右に石田金物店があります。
つるし雛は、江戸時代から裕福な家庭ではない人々が、愛娘のために雛人形を飾ってあげたいという思いからから生まれたそうです。また、東北地方に多いそうです。
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「押し絵とは、どの人形ですか」
とお尋ねところ、上の人形でした。おし絵(くくり雛)とは、厚紙で作った人の形を美しい布でくるみ、中に綿を詰めたもの。安定性に欠けるため、串などを通し台座に刺すことで飾ります。
(写真上。左の人形に串と台座が見えます。わかりますか)
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④珍しい陶雛と村井醸造のほろ酔い人形
石田金物店の次の十字路を渡って、右に村井醸造があります。この一角には、あじさい工房・田中アルパと真壁藍保存会もあります。
珍しいあじさい工房・田中アルパの陶雛です。私は、陶器のお雛様を初めて見ました。
そして、村井醸造のお雛様が下になります。
ひなまつりは女の子のお祭りですが、なんか場違いな人形が混じっています。それも、ちょっとはしたない!わかりますか?
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わかりましたか。中段にあるほろ酔い、うかれおじさん人形。おまけに下の段には酒瓶もあります。村井酒造さん、ちょっと悪ふざけが………面白い!
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真壁伝承館とみかげすいとんの昼食
十字路を戻り、右へ曲がると真壁伝承館・歴史資料館があります。ここでは、茨城県桜川市「真壁町」や「重伝建」に選定された街並みや歴史に触れてみましょう。
詳しくは→ http://www.city.sakuragawa.lg.jp/page/page002155.html
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中央の広場では、おばちゃんたちが大正琴演奏会。けっこう、観客も多くいらっしゃいます。レパートリーは、「うれしいひなまつり」「瀬戸の花嫁」「川の流れのように」などなんと24曲。ず〜っと演奏していました。
すし兼「みかげすいとん」550円
真壁伝承館の十字路を左にまがると、すし兼がすぐ右にあります。
みかげすいとん550円
すいとんは、けんちん汁の里芋がすいとん(小麦粉の生地を手で千切ったり、手で丸めたりして作る)になったような感じです。
さすが、お寿司屋さんのすいとんです。つゆはあっさりしててとても上品。上にのった白髪ネギとユズ皮がアクセントになっていてとても美味しい。具沢山で、かなりボリュームもあります。
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お店の横には、梅の花との見事な演出の雛飾りがありました。
真壁のひなまつり7選 後半⑤〜⑦
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では、7選の残り3つをご紹介します。
⑤旅籠ふるかわ食堂の2階の雛人形
すし兼の先を右に曲がります(まっすぐ行くとバスが着いた駐車場になります)。通りを1〜2分ほど歩くと、左に旅籠ふるかわ食堂があります。食事時でしたので、こっちではどんなメニューがあるかなと覗いていたら、店主さんが「お雛様は上だよ」と言って指を刺されました。
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上を見ると、お雛様がなんと一列に並んでいます。ちょっとユニークな飾り方ですね。
⑥かわしま洋品店の土蔵
旅籠ふるかわ食堂の2軒隣のかわしま洋品店は、普通の店構えですから知らないと素通りしてしまいそうです。しかし、横から奥に入っていくと、売店もあり軽食も食べられます。その先に蔵があり、その中に雛人形がたくさん飾られています。
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⑦川島書店見世蔵、子供の視点に教えられる。
川島書店見世蔵は、かわしま洋品店の道路をはさんだ反対側にあります。
ここには、見物客の中に5歳くらいのお子さんがいらして、
わ〜、これ面白い!
と、大きな声を出したので、何かと思いみたら……なんとバイクに乗っている人形でした。他のお子さんにも、かなり受けていました。
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また、雛段飾りを見ていたら、また先ほどのお子さんが叫びました。
わ〜、上にもある!
上を見ると、なんと天井の上にもお雛様が飾られていました。
普通、大人が5段飾りを見ても同じ目線(高さ)です。しかし、小さなお子さんは同じ5段飾りを見ても見上げます。だから、天井のお雛様に気づいたのです。私を含め、だれ一人大人は気づきませんでした。子供の視点も大切、と気づかされました。
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その他、珍しい! 御殿雛、石のお雛様など
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御殿雛という立派な雛人形もありました。動物ではネズミだけでなく、ウサギのお雛様もあります。
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街中では、2か所石造りのお雛様を見ました。
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真壁のひなまつり、ちょっとしたおまけハプニング。
もうすぐ出発する時間になって、花咲か爺さんの登場です。こういう人がいらっしゃると、地元の良さがよくわかります。
真壁のひなまつりは、10時から2時間30分の滞在時間。それでも、足りないぐらい。みなさんもいらっしゃる機会がありましたら、ご自分の好きな雛人形を探してくださいね。
心残りですが、次の筑波山梅まつりに出発です。
筑波山梅まつり、8分咲きで見頃です。
13時~14時まで梅を鑑賞します。
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駐車場からは、5~6分でメイン会場です。途中左側に少し下るとおもてなし館と屋台。道の右側にも、屋台が数点出ています。
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筑波山梅林の頂上には、見晴らしの良い展望四阿(あずまや)があります。ここへ行くには、道の中ほどにある案内所の右からごつごつしたきつい岩場を登っていくルートと左側の蛇行した緩やかな道があります。
案内所横にある福来梅(ふくれうめ)の木をすぐ見たくなったので、ごつごつした岩場を登ることにしました。
福来梅の木とは、筑波山神社にお祓いいただいた1000本の中の1本の縁結びの木。梅林中腹にあるパワースポットです。
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幽玄な梅林の中、こんな岩場を登っていきます。
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しめ縄が2本の梅の木に通してありますが、左の木が福来梅の木です。でも、なんだか梅の木より、中央の岩がご利益がありそうな感じですね。
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幽玄な梅林。開けた場所から後ろを見ると、眺望がよいのがわかります。天気が良いと、はるか彼方にスカイツリーや富士山も見えるということです。
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展望四阿が見えてきました。
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展望四阿です。
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展望四阿の木組みが、小さな清水寺の舞台のようです。
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案内所まで下りて来ると、つくば観光大使の美人お姉さんが二人。喜んで写真のモデルになっていただきました。梅柄の着物が、とても素敵です。
約1時間の滞在で、次の筑波山神社へ。バスですぐ、5分もかからないで駐車場に着きました。筑波山神社の第一鳥居はすぐ目の前です。ここから歩いて10分弱で筑波山神社です。
筑波山神社を参拝して縁結びのパワーを
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筑波山を背景にした第二の鳥居と、神橋(鳥居の中)が見えてきました。
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鳥居の左前にいる牛さんは、「筑波さんろく紫峰牛」が奉納。日本百名山の一つ筑波山が朝日の光加減で紫色にみえることから「紫峰(しほう)」とも呼ばれます。その麓で育つことから紫峰牛と名付けられました。
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神橋
切妻造小羽葺屋根付、間口1間(1.8m)、奥行4間(7.2m)で、安土桃山時代の様式の反橋(そりはし)です。
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
随神門
間口5間2尺(9.6m)、奥行3間(5.4m)の楼門で、茨城県内では随一の規模。
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
筑波山神社拝殿
筑波山頂にある男体山御本殿(ご祭神:イザナギノミコト)と女体山御本殿(ご祭神:イザナミノミコト)の遙拝所(遠くから参拝すること)になります。
ご神徳は、縁結び・恋愛成就・夫婦円満・子育て・仕事運アップなどです。
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大杉
随神門の右手にあります。樹齢約800年、樹高32m、周囲9.8m。

宇宙の卵
随神門の左手にあります。万博会場の東ゲートに飾られた科学万博つくば’85のシンボル。強化プラスチック製で、銀色鈍く輝く宇宙の卵は、無の象徴として生まれ、みんなであたためる未来の夢がたのしみである、と書かれています。
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宇宙の卵の右奥にある厳島神社。
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筑波山神社拝殿の右にある春日神社・日枝神社の拝殿。
春日神社は、「春日」を社名に持ち春日神を祭神とする神社。
日枝神社は、山王信仰に基づき比叡山麓の日吉大社より勧請を受けた神社。
(下の写真が拝殿のすぐ後ろにある春日神社・日枝神社)
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筑波山神社の御朱印と梅まつり限定御朱印

左が通常の筑波山神社の御朱印。右は筑波山梅まつり限定御朱印。
終わりに
真壁のひなまつりは、もっとじっくり見たかった。朝10時に到着したのですが、何軒かはまだ開けていませんでした。また、最近では、段飾りのお雛様を持っていない家庭が多いのではないでしょうか。こう言う私の家でも、娘のお雛様はお内裏様の二体だけです。娘が結婚する時に、持たせてあげました。
筑波山梅林は、梅もかなり咲いていて良かったです。欲を言えば、天気がもっと良ければ見晴らしの眺望もまた格別だったと思います。
筑波山神社ですが、男体山御本殿と女体山御本殿にも参拝したかったです。が、今回のバスツアーでは、時間がたりません。筑波山神社をメインにしたバスツアーを企画してほしいと思います。
こちらのツアーに参加するにはコチラ
真壁のひなまつりと筑波山梅まつり&筑波山神社参拝バスツアー
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。
また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。
なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。