この記事は、「富士五湖エリアで紅葉の競演!河口湖もみじ回廊と山中湖紅葉まつり」の紹介記事です。(2019年11月9日参加)
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目次
紅葉と神社バスツアーは、四季の旅ならでは!
パワースポット神社のバスツアーの老舗といったら(株)四季の旅。そんな四季の旅だからこそできたツアーが、今回の観光地の組み合わせではないでしょうか。今回のバスツアーは、富士山の紅葉を2つ(河口湖と山中湖)と富士山の周りに多くある浅間神社から2つ(河口浅間神社と北口本宮冨士浅間神社)、さらに湧水の忍野八海(おしのはっかい)を加えたものです。
忍野八海には30年ほど前に一度家族で行ったことがあったのですが、その時の印象とかなり違っていました。
また、知らなかったのですが、忍野八海にも浅間神社がありました。しかも、この神社の御朱印は3種類もあります。
では、紅葉と浅間神社の参拝バスツアーに出発しましょう。
河口浅間神社と七本杉(ひちほんすぎ)
新宿を9時10分に出発。石川PAで休憩し、12時に河口浅間神社に着きました。河口浅間神社のご由緒
864年5月に起こった富士山の大噴火による大災害を被ったため、865年12月に富士山の神、浅間明神を祀り、河口浅間神社(かわぐちあさまじんじゃ)は建立されました。河口浅間神社では、浅間明神はご祭神コノハナサクヤヒメとしています。鳥居の扁額には「三国第一山」と書かれています。三国とはインド、中国、日本でしょうか。
【扁額(へんがく)】門や鳥居などの高い位置に掲出される額
50mほどの参道に入ると、両脇に大杉がそびえています。富士河口湖町指定の天然記念物。樹高45m、根周り7m、樹齢800年余りだそうです。
参道の中ほどには、「波多志神」の小祠があります。
波多志=秦氏で、朝鮮から渡来した氏族を祀っています。
河口浅間神社の随神門
河口浅間神社の拝殿
拝殿前には小さな美麗石(ヒイラ石)。「三代実録」によると、浅間神社を初めて祀った古代祭祀の石閣といわれ、石をもって造営された祭祀は彩り美麗であったと説明されています。
拝殿の向こうに見えるのが本殿。写真では見えませんが、本殿正面の上の方にある扁額には「大元霊(おおもとだま)」と書かれています。醍醐天皇の直筆で、富士河口湖町の有形文化財に指定されています。
【扁額(へんがく)】門や鳥居などの高い位置に掲出される額
河口浅間神社の本殿・ご祭神
【ご祭神】
木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)浅間大神(あさまおおかみ)とも。
(古事記より)
地上の支配を高天原に譲る「出雲の国譲り」の後に、アマテラスの孫ニニギノミコトが、高天原から地上に降りてきます。
ある日、ニニギノミコトは笠沙(かささ)の岬で美しい乙女に出会い、一目ぼれしてしまいます。
「あなたは誰の娘ですか?」
「オオヤマツミの娘で、コノハナサクヤヒメと申します。イワナガヒメという姉もおります」
「私はあなたと結婚したいと思うが、あなたはどうだろうか」
「私にはお答えできませんので、父に聞いてくださるようお願いいたします」
そして、二人の孫が初代天皇・神武天皇です。
【オオヤマツミ】イザナギとイザナミが「神生み」で生んだ山の神
※北口本宮冨士浅間神社、忍野八海浅間神社など、浅間神社のご祭神はほとんどが同じす。
河口浅間神社の七本杉(ひちほんすぎ)
昭和33年、山梨県天然記念物に指定されました。7本とも樹高は40mを超える巨木で、樹齢は1200年を超えているといわれています。この七本杉は、ぜひ見てください。
1号杉 御爾杉(みしるしすぎ)。母衣懸杉(ほろかけすぎ)ともいいます。
孫見祭りの折に産衣をかけた神聖な木ともいわれ、拝殿に向かって右前にそびえています。
(この1号杉だけ、なぜか樹高と根回り周囲が説明されていません)
※以下、2号杉から7号杉までは、1号杉の右から奥に歩いていくと、順次見られます。
手前から
2号杉 産謝杉(さんしゃすぎ)。産屋杉(うぶやすぎ)ともいいます。
生誕や分娩を守る清らかな木として位置づけられています。
樹高46m、根回り幹囲9.65m
3号杉 齢鶴杉(れいかくすぎ)。齢棒杉(れいぼうすぎ)ともいいます。
樹高46.5m、根回り幹囲12.48m
4号杉 神綿杉(しんめんすぎ)。献虫巣杉(けんちゅうすぎ)ともいいます。
大樹に巣を作った山蚕(やまがいこ)が巣作りした繭(まゆ)で真綿を紡ぎ、朝廷に献上したいう伝説があります。
樹高47m、根回り幹囲18.65m
5号杉・6号杉 両柱杉(二柱杉)。男女杉ともいいます。
良縁・縁結びの杉で、イザナギ、イザナミの二柱の神が世界を生んだことを象徴しています。
5号杉 男・父(かぞ)杉 樹高47.50m、根回り幹囲18.30m
6号杉 女・母(いろ)杉 樹高42.5m、根回り幹囲15.5m
7号杉 天壌杉(てんじょうすぎ)。御柱杉(みはしらすぎ)ともいいます。
樹高43m、根回り幹囲30mある一番大きな杉。
河口浅間神社・諏訪社
河口浅間神社・山神社
河口浅間神社・出雲社
河口浅間神社・神馬舎
河口浅間神社の御朱印
河口浅間神社を12時30分に出発し、河口湖もみじ回廊へと向かいます。河口湖・もみじ回廊
12時35分に駐車場に着きました。富士山がうっすらですが顔を出しています。しかし、「これぞ富士山!」とは言えませんね。
駐車場からもみじ回廊までは、歩いて10分ほど。向こうに見える橋を右に曲がって5分ほどです。
もみじ回廊の入り口は、よく紅葉していました。このもみじ回廊に一歩入って、もしくっきりした富士山を望むことができたら、旅行会社のツアー案内に出てくるような「紅葉と富士山」の写真が撮れたかもしれません。
もっと赤く紅葉していれば、かなりいい感じの写真になったかと思うと、少し残念!
まあ、紅葉のピークに観光するのはなかなか難しいですね、天候も含め運によります。
もみじ回廊の隣にあったコキアがたくさん植えられた広場。コキアも、まだ赤く色づいていません。
もみじ回廊に行く途中にあった唯一の食事処「もみじ亭」
お昼時はご覧の混みようで、入るのは諦めました。しかたなく、近くの屋台で「のしいか」ならぬ「のし穴子」(500円)を食べ、空腹をしのぎました。
日帰りバスツアーの昼食は、観光地の名物を食べる自由昼食が楽しみなのですが、あまり食事処がないツアーは昼食付きの方が良いかもしれません。
もみじ回廊へ行く時は気づかなかったのですが、縁日のように屋台が集まっている場所がありました。
一番初めの富士山の写真では、橋の左手前にあります。焼きそば、うどん、ラーメン、串焼き、お好み焼き……などなど。
岩魚の塩焼きもいいですが、ターキーの足丸々一本、1,000円。これはお得感があり、屋台では初めて見ました。先にのし穴子を食べてしまったのを、ちょっぴり後悔しました。
会場へ行く川沿いに、綾小路きみまろのオフィシャル・ショップ「るりびょうたん」があります。写真は、その一角にあるアンティークカフェ「あうん亭 きみまろ茶や」です。
14時に出発。次の北口本宮冨士浅間神社へと向かいます。
北口本宮冨士浅間神社とヤマトタケル「大塚丘」
バスは14時25分に着きました。逆光ではあまりシャープな写真は撮れません。しかし、光が差した神社の写真は、雰囲気がとても良くなります。
角行の立行石(たちぎょういし)
参道の奥の方の右にあります。1610年の冬、富士講の開祖と言われる角行(当時69歳)は、この吉田の地を訪れ、酷寒の中を裸でこの石の上に爪先立ちで30日間の荒行をしました。全身からは血が噴き出て、里人の勧めで行を止めたと伝えられています。角行が祖とされる富士講
江戸から吉田までは健脚でも片道3日、吉田から頂上までは少なくとも往復2日、合計8日間の旅(運よく好天に恵まれた場合)は、現代からは想像もできないほどの時間と費用がかかりました。
そこで、庶民に富士山信仰が広がるにつれて、お金を集め代表を選び皆の祈願を託す「講」の仕組みを利用するようになりました。
こうして、江戸を中心に各地域で「富士山信仰のための講~富士講~」が成立しました。
(北口本宮冨士浅間神社サイトより)
北口本宮冨士浅間神社の大鳥居、高さでは日本一!
木造大鳥居では、高さでは日本一で、高さ約18m、幅約11mあります(11月9日現在修復中)。
ちなみに、明治神宮の第二鳥居は、高さ約12m、幅約17.1m。厳島神社の木造大鳥居は、高さ16.6mです。
北口本宮冨士浅間神社の随神門
北口本宮冨士浅間神社の神楽殿
向こうに見えるのが手水舎、右に見えるのが拝殿前のご神木・太郎杉です。
北口本宮冨士浅間神社の拝殿
拝殿の前にある手前がご神木の夫婦桧と、向こうに見えるのがご神木太郎杉
拝殿の左横にある七色もみじ。まだ紅葉していません。
二郎杉。拝殿裏にあるのでなかなか気づかず、通り過ぎてしまいます。
北口本宮冨士浅間神社の本殿
【ご祭神】
木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)
天津日高日子番能邇邇藝尊(アマツヒコヒコホノニニギノミコト)
大山津見命(オオヤマツミノミコト)イザナギとイザナミが「神生み」で生んだ山の神
北口本宮冨士浅間神社・本殿の真後ろにある恵比寿社
富士登山道吉田口
鳥居の向こうに見えるのは祖霊社。この祖霊社の右脇を通り、道路に出て5分ほど歩くと次の大塚丘があります。
ヤマトタケルを祀った大塚丘(おおつかおか)
北口本宮冨士浅間神社の社記によると、ヤマトタケルノミコトが相模の国(神奈川県)足柄坂本から甲斐の国(山梨県)に入り、酒折の宮に行かれる途中にこの丘に登り、富士の霊峯を遥拝したところと伝えられています。【遥拝(ようはい)】
遠くからご神体や神社に祈願すること。女人禁制の場所にある神社や老人・女子供などが険しい山奥の神社に行けない場合、麓などから祈願すること。
諏訪拝殿と諏訪神社
諏訪拝殿。拝殿の右には吉田の火祭りで使われる神輿が安置されています。
そして、拝殿を通して参拝できる諏訪神社(諏訪大社ではありません)
伝承によると
『諏訪の神様が追われて逃げていた際のある夜、当地住民が手に松明を持ってお迎えしたのを、追手は援軍と見間違えて退却したので、諏訪の神様は当地にしばらく滞在なさったそうです。それで、この地を「諏訪の森」と呼び、地主神として諏訪神社を祀った』
と、されています。(北口本宮冨士浅間神社サイトより)
北口本宮冨士浅間神社と諏訪神社の御朱印
右の御朱印に赤く押されている「吉田の火祭り」とは、諏訪神社の例祭です。
バスは15時15分に出発して、忍野八海へ向かいます。
忍野八海(おしのはっかい)と忍野八海浅間神社
忍野八海には15時25分着。30年ほど前にきた私の記憶では、沼の周りにはこんなに土産物屋はなかったような……、湧水池があくまでメインで、周りは野原の印象がありました?
今は、なんだか、土産物屋がメインのようで、ちょっと寂しい思いがしました。
また、有料の区画(300円)もありました。時間がなかったのと、有料の区画の入り口から覗いたら、同じような湧水池でしたので入りませんでした。
水草や魚が泳いでいると、水はやはり綺麗な感じがします。そういえば、河口湖のもみじ回廊の屋台の岩魚の塩焼きには、忍野八海育ちと表示されていました。
知らなかった!忍野八海浅間神社
忍野八海の中心地からは5分ほど、一番北にある湧水池『菖蒲池』からは1分で、忍野八海浅間神社に行けます。忍野八海浅間神社の神門
神門の中には金剛力士像が安置されています。
忍野八海浅間神社の社殿
【ご祭神】
木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)
天津日高日子番能邇邇藝尊(アマツヒコヒコホノニニギノミコト)
大山津見命(オオヤマツミノミコト)
ご神木の大ケヤキ(村指定重要文化財)。樹高37m、根回り10m。
この他に、鳥居や社殿の周りには、多くのイチイの木が植えれれています。イチイの木は富士山にも自生しています。
昔、官位一位の高官の芴(しゃく:右手に持つ細長い板)がイチイの木からつくられたため、イチイという名前がつけられたそうです。
拝殿の右の方にある宝仏殿と神輿殿(下)
忍野八海 浅間神社の御朱印3種
私が御朱印帳を渡すと「御朱印は3種類あります」とご住職。しかし、家に帰りネットで調べてみたら、忍野八海浅間神社では10種類の御朱印がいただけると書いてあるブログもありました(真偽のほどはわかりません)。誰か10種類の御朱印ゲットにチャレンジしてみませんか?
バスは16時に出発。今日最後の観光地。山中湖の紅葉まつりへ。
山中湖 夕焼けの渚・紅葉まつり
16時35分着。かなり日も暮れてきてかなり暗いです。そして、寒い!※写真はかなり明るくしています。また、ピントも暗くてよく合いません。
今日は最初からわかっていましたが、富士山もハッキリ顔を出してくれません。
「紅葉を額縁にして、富士山の写真を撮りたい!」と思ってきたのですが……。
また、かなり暗く、寒くて紅葉をじっくり鑑賞することはできませんでした。
会場に設置された休憩場所も、寒さで誰もいません。
17時15分、バスは新宿に向かいます。
最後に、富士山が別れの挨拶に顔を出してくれました。
終わりに
河口浅間神社は、思っていた以上に雰囲気のあるいい神社でした。七本杉は、どれも見ごたえがあります。もみじ回廊の入り口は紅葉していたのですが、ほとんどまだ緑だったのか残念でした。
それとは関係ないですが、屋台のターキー、足が丸々一本を食べたかったです。帰りに、ターキーではありませんが、焼き鳥屋で鶏肉のモモを一本食べて帰りました。
忍野八海はともかく、忍野八海浅間神社に行けたのは良かったです。しかも、御朱印は3種類です。
秋の紅葉と、春の桜のピークを鑑賞するのは、本当に難しいと思いました。また、ピークになれば、バスツアーだけでなく、人々が押し寄せ渋滞にもなります。お花見はピークに行きたいが、渋滞や混雑は避けたい……。さらに天気もありますし、なかなか思うようにはいきませんね。
しかし、それが日本の四季の素晴らしさでしょうか。
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富士五湖エリアで紅葉の競演!河口湖もみじ回廊と山中湖紅葉まつり
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。
また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。
なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。