この記事は、「奥会津の山々が紅葉 人気NO1の城下町 大内宿と国指定の天然記念物 塔のへつりバスツアー」の紹介記事です。(2019年9月30日参加)
こちらのツアーに参加するにはコチラ
目次
秋空に蘇る江戸の情緒〈大内宿〉と紅葉の中の〈塔のへつり〉
(見晴台から紅葉を通してみた大内宿)
「天高く馬肥ゆる秋」は「天高く目映える秋」
晴れた秋の空は、本当に高く感じられます。そして、「馬肥ゆる秋」ですが、あまりたくさん食べられない私には「目映える秋」、紅葉がご馳走になります。そんな秋を感じ、紅葉を見に出かけたくなりました。あなたもご一緒しませんか。
では、大内宿と塔のへつりバスツアーに出発しましょう!
新宿を7時10分に出発。那須高原SAで25分間の休憩。今日は天気に恵まれて、素晴らしい秋空が私たちを迎えてくれました。

大内宿、江戸時代を今に遺す奇跡と高倉神社
大内宿には11時5分に到着。まずは、大内宿について大内宿町並み展示館パンフより簡単にご説明します。
『大内宿は、江戸時代に会津若松と日光を結ぶ会津西街道の宿場町として整備されました。
江戸時代には、宿屋や問屋が軒をつらね、幾多の旅人たちがこの宿場で旅の疲れを癒しました。
明治以降、近代化から取り残されてきましたが、おかげで、昔ながらの景観が今に残ることとなり、1981年(昭和56年)には、国の重要伝統建物群保存地区の選定を受けました』
2分で江戸時代へトリップ!大内宿の街道
駐車場から道路を渡って、大内宿・街道に向かいます。2分ほどで、うっすら紅く染まった背景に江戸の町並みがあらわれてきます。気分は行商人かサムライでしょうか?


まだ11時10分ですが、早くも蕎麦(そば)を食べたくなるような「のれん」が現れてきました。「自家製粉 石臼挽くるみそば?」
くるみ味のつゆ、そば粉にくるみの粉を混ぜている?…いろいろ想像してしまいますね。

5分ほど歩くと、はや街道のほぼ中間地点です。
左に高倉神社へ向かう鳥居、右に火の見櫓。
火の見櫓に登って、町並を撮影したかったのですが、「関係者以外は立ち入り禁止」と表示されていました。
街道をこのまま先にいくか、高倉神社へ向かうか?
写真より多くの人々がいたので(中国人も多い)、先に高倉神社の参拝に行くことにしました。
人混みを避けて、まずは高倉神社へ。

左に曲がり鳥居をくぐり、少し町並みをぬけると、第二の鳥居が見えてきます。

第一の鳥居から第二の鳥居まではゆっくり歩いても4〜5分で着きます。
高倉神社を参拝する人々は、ほとんどいません。私の後に、一人の女性がいたくらいです。町並の混雑と喧騒がなく、静かな秋色の田園の中を歩くのは、とても気持ちがいいですね。

高倉神社・第二の鳥居

高倉神社・第三の鳥居と拝殿
第二の鳥居をくぐり参道に入ると、第三の鳥居を通して高倉神社の拝殿が見えます。手水舎はなく、(写真・上)の右下にあるしめ縄の下の水路が手水舎になっています。

上の写真は、しめ縄がある反対側の水路です。

高倉神社・拝殿

高倉神社・本殿と杉の木
参拝後、左回りに一周しました。本殿の背後には大きな杉の木がそびえていました。

【摩利支天】
仏教の守護神である天部の一柱の神で、太陽や月の光線を意味します。また、摩利支天は陽炎を神格化したものともいわれています。

第二の鳥居の内側からの眺め。このように、高倉神社はのどかな田園の中にあります。
【高倉神社のご祭神】
高倉宮以仁王(タカクラノミヤ モチヒトオウ)
後白河天皇の第三皇子。平清盛の全盛期に反平家の挙兵をした高倉宮以仁王は戦いに敗れ、大内宿に逃げてきたと伝えられています。その時に高倉宮以仁王をかくまったのが、大内宿の奥の方にある本家玉屋です。
また、愛妾の桜木姫も同行していましたが、大内宿でわずか18歳で病没しました。その墓が、街道の端から5分ほどのところにあります(後述)。
【高倉神社の御朱印】
今回は、ご住職不在のためいただけませんでした。また、御朱印は大内宿の入り口にある南仙院(分家)でもいただけるということでしたが、あいにくこちらでも書かれる人が外出のため御朱印はいただけませんでした。
では、大内宿の街道に戻ります。

火の見櫓から街道突き当たりの浅沼(扇屋分家)へ。

鳥居をくぐり左に曲がります。左の方の手前が広場のようになっていますが、ここは大内宿町並み展示館(後述)前の庭です。

この石原屋の街道反対側にある山形屋で、昼食「街道おろしそば(ねぎそば)」を食べました(後述)。


街道の突き当たりにある大きな建物は浅沼(扇屋分家)。
子安観音と弁財天、見晴台からの大内宿の眺望
浅沼(扇屋分家)の左から子安観音へ登れ、右の方からは弁財天に登れます。私は、左から子安観音へ登り、見晴台から大内宿を眺望し、弁財天へ行き、階段を降りてきました。


子安観音とその扁額(へんがく:写真・下)
【扁額】
門・鳥居などの高い位置に掲出されている額や看板のこと。


子安観音と弁財天の中間にある見晴台からは、紅葉を通して大内宿の全景が望めます。ここは大内宿の第一の撮影スポットです。

弁財天
弁財天の前から降りてくると、そこに弁財天と書かれた鳥居が立っています。

18歳で病没した哀れな桜木姫のお墓

平家に敗れて逃げてきたといわれる高倉宮以仁王(タカクラノミヤ モチヒトオウ)。この時、愛妾の桜木姫も同行していましたが、わずか18歳でこの地・大内宿で病没したといわれています。

弁財天の鳥居から2分ほど歩くと二股に出ます。ここは右へ行きます。

突き当たりに出たら、左に曲がります。

左のお地蔵さんが目印。橋を渡ると1分ほどで「櫻木姫墳入口」と彫られた石碑が立っています。

石碑の手前を左に曲がります。

道の左上に桜木姫のお墓。
弁財天の鳥居から、5〜6分ほどです。桜木姫の名にちなんで、墓のそばに桜の木が植えられています。毎年、可憐な花を咲かせるそうです。
※左にある案内には、高倉宮以仁王は後白河天皇の第二王子と書かれています?
今は12時30分。そろそろお腹もすいてきましたので、街道に戻り昼食にしたいと思います。
山形屋の街道おろしそば(ねぎそば)とのりこさん


山形屋さんに入ると、ノリコさん(顔出しOK)が気さくにお出迎え。
なんか、こういうおばちゃんの顔を見るとホッとしてしまう自分がいます。
ノリコ「今そばを打っていますから、20分ほどかかりますが」
わたし「かまいません。今の季節は新そばですか?」
ノリコ「はい。新そばは冷たいそばがオススメです」
わたし「では、1本ねぎがのっている街道おろしそばをお願いします」
ラッキー!新そばで打ちたてのそばが食べられる!


囲炉裏の上に吊るされた岩魚。

イワナの注文があると、この囲炉裏で炭焼きです。うまそう〜。

待つこと20分弱、街道おろしそば(ねぎそば)が来ました。税込み1,100円。
新そばですが、つゆがかかっているので、香りはそんなに強くありません。
まずは、つゆを一口。
甘めで少しねっとり感もありますので、出し汁はカツオではなく昆布ですね。みりんも少々。

そばはかなりコシがあり、少し太めです。割り箸と比べて写真を撮ってみましたので、よくわかるかと思います。
ねぎは好きなので、1本全部食べました。食べた後はそば湯をいただき、つゆもほとんど飲み干しました。
街道のほぼ中間にある大内宿 町並み展示館
まだ、少し時間がありましたので、町並み展示館に入ってみました(拝観料200円)。かつての問屋本陣跡を再建したもので、江戸時代の部屋があり生活用具1,300点余りが展示されています。






バスに戻り、大内宿を13時25分に出発。13時50分に塔のへつりに着きました。
紅葉の中、奇岩が寺院に見える「塔のへつり」
岪(へつり)とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のこと。それが塔のように見えることから塔のへつりと呼ばれます。「へつる」は「けずる」と同語です。
写真中央の赤い矢印のところから、吊り橋の藤見橋に降りられます。

入口の近くの案内によると、塔のへつりにはこんな名前が付いています。
(右から)
鷲塔岩
鷹塔岩
獅子塔岩
屋形塔岩
櫓(やぐら)塔岩
九輪塔岩
尾形塔岩象塔岩
護摩(ごま)塔岩
烏帽子(えぼし)塔岩

紅葉の中、藤見橋へ向かって降りていきます。
紅葉の中、塔のへつりは岩窟の寺院のよう。
『塔のへつりの奇岩は、新第三紀層(2800万年〜100万年前にできた地層)の凝灰岩からなっています。水流にえぐられた河床の地層が、地盤の隆起とともに風雨にさらされ、軟らかい部分が流されへこみをつくったため、硬い部分がひさし状に張り出します。さらに、縦の節理にそっても浸食が進み、何層にも重なる塔状の形になりました』
「塔の岪(へつり)」パンフから
【節理】
地層や岩石のなかの割れ目のうち、ずれを伴わないもの。マグマが冷却固結する際に生じた板状節理・柱状節理など、規則正しいものが多い。



藤見橋の上から右方向(上流)の紅葉の塔のへつり。

藤見橋の上から左方向(下流)の風景。

藤見橋を渡ってから、侵食された岩の裂け目に降りられます。柱には「天然記念物 塔の岪」と書かれています。


写真1つ上の石仏の前方にある土俵岩

石仏の左の方の急な階段を上っていくと、岩窟に虚空蔵菩薩を祀る虚空蔵尊に出られます。
虚空蔵尊、岩窟に虚空蔵菩薩を祀る。店員風男は⁉︎


中に入って左に鎮座されているのが子育観音。
そして正面には、薄暗がりの中、虚空蔵菩薩が鎮座しています。写真を撮ろうとカメラを構えたのですが、その厳粛さになぜかシャッターを押すことができませんでした。
「撮ってはならない!」と、心的に圧倒されたのかもしれません(謝)。

そして、なんかこの場所には似合わないお守り屋。お守りの打ち出の小槌に穴が空いていました。覗かなかったのですが、そこに本尊様がいらしているようです。そして、店員と思われる年配の男性が一人いました。
この男性の正体がなんと……バスに戻ってからの添乗員さんの話にびっくり!
「ウソ〜わかんないよう」と、胸の内で叫んでいました。(後述)

虚空蔵尊のさらに上に登り、崖の先端に立って下を見下ろします。
写真では、ちっとも高さが感じられません!
実際は、落ちたらヤバイ!と思われるくらい高くて怖かったのですが……
現に、数人の女性は先端に立つことさえできなかったのですよ。
後で写真を見て、「下手くそ〜」と思ってしまいました。


藤見橋から最初に降りてきた方の眺め。
ウソ〜!虚空蔵尊の店員風男の正体?
塔のへつりを見た後、バスに戻り「今日は滅多に来ない住職さんが、いらしていたそうです」
この添乗員さんの一言にびっくり!
どこにいらしたかというと、あの虚空蔵菩薩を祀る虚空蔵尊です。私は、単なるお守りの販売員と思っていた人が、なんと住職さん!
そして、添乗員さんの次の一言にはまたまたびっくり!
「滅多に来ないから、貴重な御朱印を頂けたんですよ」
「ウソ〜!塔のへつりで 御朱印がいただけた!」
後の祭りでした……
そして、泣く泣く塔のへつりを14時30分に出発。15時50分に最後のお土産処チーズガーデンへ。
濃厚な味!御用邸チーズガーデン

チーズガーデンの入り口には、日本では珍しい糸杉が植えられています。糸杉を見ただけで、ヨーロッパを思い出す人も多いのではないでしょうか。
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チーズガーデンのエントランスの左前にある、Cafe & Garden「しらさぎ邸」。時間があれば、ここで夕食などいただきたいと思いました。
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チーズガーデンに入ると、すぐ前で一番人気の御用邸チーズケーキの試食。そのすぐ後ろでは、栗チーズケーキの試食もしていました。どちらも、濃厚で美味しい。
ところで、チーズガーデンの女性店員は、みなさん美人で可愛かったです!
チーズガーデンのお土産いくつかピックアップ。

この日10月31日までの限定品 栗チーズケーキ ¥1,450(税込)
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プレミアムチーズケーキ しらさぎ ¥3,300(税込)
ちょっと高いが、食べてみたいと思いましたが……
フロマージュブラン NASU WHITE ¥1,860(税込)
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数量限定 那須ロール ¥1,030(税込)
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御用邸チーズケーキラスク ¥860(税込)。私はこれがかなり気に入りました。
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焼菓子アソートメント ¥1,300(税込)
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コーヒーとチーズケーキを食べられるコーナーもありました。
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そして16時30分、バスは新宿に向かいます。お疲れ様です。
終わりに。御朱印には恵まれなかった……
今日は高倉神社といい、塔のへつりの虚空蔵尊(虚空蔵菩薩)といい、御朱印には恵まれませんでした。みなさん、塔のへつり「虚空蔵尊」でお守りを買うときは注意してください。単なる店員ではなく、住職さんかもしれません。大内宿ですが、一軒一軒懐かしい店構えで情緒があります。販売しているお土産もとても面白いのでご紹介したいところですが、多くの写真点数になってしまいます。あらめて「大内宿のお土産、勢ぞろい」みたいなページを公開できたらいいかなと思いました。
こちらのツアーに参加するにはコチラ
奥会津の山々が紅葉 人気NO1の城下町 大内宿と国指定の天然記念物 塔のへつりバスツアー
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。
また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。
なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。