この記事は、「古峯神社と日光二社一寺参拝」の紹介記事です。(2019年8月14日参加)
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古峯神社の鳥居はいくつある?
新宿を7時10分に出発し、佐野SAで20分休憩して、9時55分に古峯神社近くの駐車場に着きました。駐車場から2分ほど歩いていくと、古峯神社の一の鳥居が見えてきました。
金太郎飴みたいな古峯神社の鳥居
一の鳥居に近づくと、すぐその先に二の鳥居が見えます。
二の鳥居に近づくと、すぐ先に三の鳥居が見えます。三の鳥居の前に、「古峯神社」の社号が立っています。
三の鳥居をくぐると、四の鳥居が正面目の前に。
ちなみに、上の写真で正面左が、後で訪れる古峯園(こほうえん)の入り口です。
四の鳥居をくぐり、右を見ると五と六の鳥居が階段上に立っています。なんと、たったの1〜2分歩くだけで、六つの鳥居がまるで金太郎飴のように出てきました。
さらに、驚いたことに⁉︎
じつは、古峯神社の第一の大鳥居は駐車場に着く前、6㎞ほど先の古峯ヶ原街道にあります。バスは一瞬で通過してしまいますので、写真を撮ることもできませんでした。
ですから、古峯神社の鳥居は、全部で7つあることになります。その鳥居ですが、写真でもわかるように、みな年季の入った由緒ある雰囲気をしています。
五と六の鳥居の階段を上がり、右へ行くと茅葺きの大拝殿です。
(写真・下)右の方の暖簾がかかっているところから中に入ります。
古峯神社のご祭神ヤマトタケルとご神徳
大拝殿の中に入ると、大広間のようなところに参拝する場所があります。
この大広間には、ヤマトタケルの生涯を描いた9枚の絵がかかっています。3枚だけ取り上げます。(写真・上)手にしているのは、叔母のヤマトヒメからいただいた三種の神器の一つ、草薙の剣でしょうか。
(写真・上)火のワナにあったヤマトタケルが草を斬り払っている場面。このことから、ご祭神は火防の神として崇められています。
(写真・下)妃のオトタチバナヒメノが海神の怒りを鎮め、ヤマトタケルの船が出航できるようになる場面でしょうか。このことから、海上安全、漁業発展などのご神徳もあります。その他のご神徳は、国家安泰はもとより、家内安全・商売繁盛・交通安全・身体健全などなどがあります。
天狗と烏天狗もご祭神?
ご祭神ヤマトタケルに関しては、上にあげた9枚の絵画しかありません(気づいた限りですが)。反対に、天狗の面は他の広間にもかなり多く掲げられています。まるで、天狗がご祭神であるかのようです。ところで、天狗って何?
一般的には、山伏の装束に身を包み、顔は赤く、鼻が高く、翼があり、空中を飛ぶ神とも妖怪とも言われます。天孫降臨のニニギノミコト一行を案内したサルタヒコとも同一視され、ご祭神の使いとも考えられています。
鼻が長いのが天狗、くちばしがあるのが烏天狗。くちばしは元来黒いのですが、ここの烏天狗は多くの人々が触ったからでしょうか。 黒塗りが剥げています。
別の部屋の床の間に掲げられたケヤキを一刀彫りした大天狗!
烏天狗(左)鼻の高さ91cm
顔の長さ1m58cm、幅1m6cm、156.75kg
大天狗(右)鼻の高さ91cm
顔の長さ1m76cm、幅1m6cm、134.25kg
古峯神社の御朱印は、なんと30種類!
あなたはどの御朱印が好きですか?
これを見ると、4、5人の神職さんが書かれている(描かれている?)ようなバラエティに富んでいます。しかし、毎日すべての神職さんが出ているとは限りませんね。
【ご注意】
株式会社四季の旅より皆様へのお願い
バスツアーの場合、神社様側の対応が難しいとのことで、御朱印は書置きのものを一律で1種類のみの授与としてくださいと古峯神社様から指示を受けております。本来は御朱印の絵柄が20種類以上ありますが、ツアーの場合はお選びいただけません。あらかじめご了承ください。
※当日の状況により、神社様の対応が上記の限りではなくなることもございます。
日本庭園 古峯園(こほうえん)
前に鳥居の説明で触れたように、古峯園の入り口は四の鳥居の左正面です。開園:昭和53年(1978)7月1日
面積:82,500平方メートル(25,000坪)庭園としては日本最大の規模
入園料:300円
橋を渡った向こうに見える小屋が、料金所。橋から眺める渓谷が、素晴らしいですね。
料金を払い、木立と紫陽花の小道を歩いていきます。
2〜3分で緑あふれる峯の池に出ます。空気が澄んでいて、とても清々しくリフレッシュできます。
峯の池の左の方を見ると、休憩所の静峯亭。菖蒲がずっと続いています。菖蒲の花が咲いている頃に来たかったですね。でも、緑が目に優しいから良しとしましょうか。
峯の池を右の方へ歩いていくと、反対岸に峯の滝が見えます。高さ16m。
さらに右の方、やや登り坂を歩いていくと、峯の茶屋。翠滴(茶室)があります。
休憩所の静峯亭を遠目に見ながら、古峯神社へ戻ります。
古峯神社から70分ほどで、12時10分に日光山輪王寺の駐車場に着きました。
日光山輪王寺から東照宮へ
日光山輪王寺に着いた頃から、台風の影響でかなり強く雨に降られました。ここから、日光東照宮まで約1時間、輪王寺の職員の方にガイドしてもらいます。
三仏堂のご本尊
中央の寺額には「金堂」と書いてあります。三仏堂のご本尊は、木彫りの金色の馬頭観世音菩薩、阿弥陀如来、千手観世音菩薩です。三仏堂の中は撮影禁止ですので、パンフレットから転載します。
ガイドさんに三仏堂の中を案内されて裏口から出ると、
(写真・下)相輪橖(そうりんとう)と念珠などを販売している大護摩堂があります。
(写真・下)相輪橖(そうりんとう)と念珠などを販売している大護摩堂があります。
相輪橖は、高さ15mの青銅の供養塔であり、中には1000部の経典を収蔵しているそうです。
ところで、「念珠」と一般の「数珠」の違いを知っていますか?
お寺できちんと祈祷してもらった数珠が「念珠」。その他の数珠はデパートで買おうがどこで買おうか、「ただの飾りです」とこの住職さんは説明されていました。
「ただの飾り」でも、故人を偲ぶために買った数珠には私の念が込めています。だから、念珠と言えるでしょうか。
東照宮、家康の墓がある奥宮、“鳴龍”の薬師堂
輪王寺をぬけると、いよいよ東照宮の表参道です。向こうに見えるのが石鳥居です。
(雨が小降りになった帰りに撮った石鳥居と東照宮の社号)
石鳥居をくぐると、左にそびえる五重塔。正面には表門があります。
神道と仏教の神仏習合から、この表門を守るのは仁王像です。左が吽形(うんぎょう)で怒りを内に秘めた表情をしています。右が阿形(あぎょう)で怒りの表情を顕わにしています。
表門をくぐると左手に、日光の有名な三猿の彫刻がある神厩舎(しんきゅうしゃ)があります。厩舎ですから、ここには神馬がいます。2019年現在は、光徳号と福勇(ふくいさみ)号だそうです。
ところで、なぜ神厩舎に猿の彫刻があるのか、ご存知ですか?
じつは、猿が馬の健康安全を守るという信仰からなんです。知っていましたか?
【全解説】見ざる・言わざる・聞かざる。そして四猿とは?
有名な「見ざる・言わざる・聞かざる」は、8枚の中の2枚目になります。そして、6枚目に四猿(しざる)がいます。
では、1枚1枚見ていきましょう。(神厩舎前の解説から)
【1枚目】小手をかざして遠くを見ている母親は、空間としての遠方ではなく、時間としての遠方、即ち未来(子の将来)を見ています。その方向には、実をつけた枇杷(びわ)と朱色の雲があります。
母親が子供の未来をはるかに望んでいる場面で、枇杷と朱色の雲は「バラ色で実り豊か」な子どもの未来を暗示しています。
【2枚目 見ざる、言わざる、聞かざる】幼いうちは、純真で周囲の影響を受けやすい。だから、周囲の悪いことは見聞きせず、悪い言葉も使わせず、良いものだけを与えましょう。
この時期に、良いものを身につけておけば、悪いものに対しても正しい判断(行動)ができます。
【3枚目】一匹の座った猿。(未だ立っていない)
どことなく寂しそうなのは、孤独に耐えつつも、これからの人生(将来)を考えているから。やがて立ち上がれば、「自立・一人立ち」(精神的に肉体的にもレベルアップ)します。
【4枚目】二匹の猿が上の方を見上げています。希望をもって上を見ている青年期のイメージ。
右上に青雲が配され、「青雲の志」を抱いた若い猿と解釈できます。『上を見な・身の程を知れ』です。
【5枚目】右側の猿は樹の上で前方を凝視しています。左側の二匹は岩の上にいます。
(木から落ちた猿かも)。
左側の猿は、中央の猿の背中に手を当てています。友達を慰める、あるいは励ましているようにも見えます。
【6枚目】右側の猿は座って手をお腹の前で交差させ、正面を凝視しています。左側の猿は何か考え、決断を迫られているようです。
(次の面から解釈するに、右側の猿は結婚の決心を固めた猿。一方の猿は、未だそれに至っていない状況なのかもしれません)
この右側の猿は、四猿(しざる)とも言われます。しざる→禁欲です。
【7枚目】左下に逆巻く波、右側の根本には薔薇の花。右側の猿は長い左手を波に差しのべ、左側の猿は腕組みをし、波を見つめています。右側の猿の上には赤い雲。
(二人で力を合わせれば『人生の荒波』も乗り越えられる)
【8枚目】結婚した二人が協力して荒波を乗り越え、平安な家庭環境を整え、子宝に恵まれ、子供が生まれれば、親となり、【1枚目】の子育てへとめぐることになります。
(そして永遠の生命が受け継がれていきます)
神厩舎の反対側にある上神庫の象
象という生物をまだ知らなかったので、この2体の象は想像から彫られたと言います。だから、左の象の尻尾は4本もあります。
上神庫の左横の鳥居から、有名な陽明門が見えてきました。
外国人を含め、すごい参拝者です。この陽明門へ続く階段上で、ガイドさんとはぐれてしまいました。混雑と雨の音でわからなくなってしまったのです。けっこう、くだけたお話をしてくれるガイドさんでしたので、残念でした。
しかし、日光は小学6年生の修学旅行と2007年に来ていますので、だいたいはわかっていますので、焦ることはありませんでした。
日光・陽明門(日暮門)と拝殿
何度見ても、陽明門は豪華絢爛で、いつまで見ていても飽きません。日暮門と言われるのも納得です。
門を守るのは神社ですから、二柱の武神で櫛岩窓神(クシイワマドノカミ)と豊岩窓神(トヨイワマドノカミ)です。
陽明門の龍の天井画2種。今まで、こんな龍の天井画があるとは知りませんでした。
(上が前側、下が後側)
陽明門の後ろを守っているのは、金色の獅子2頭。怖いほど目を光らせています。
陽明門の真後ろにある拝殿です。陽明門の右後ろに神楽殿があり、ここで御朱印をもらいます。
207段の階段を登り、徳川家康の墓・奥宮へ
参拝を済ませ、神楽殿の右の坂下門から、徳川家康の墓がある奥宮へ向かいます。この坂下門に有名な左甚五郎作「眠猫」がいます。ここで、痛恨のミス!
こんなピンボケ写真、今まで撮ったことがありません。(深謝)
かなり急な階段207段を上がると、奥宮の拝殿に着きます。外国人も半分ほどいます。お子さん連れもけっこう多い。
拝殿右からぐるっと一回りします。歩くと5分ほど。
奥宮宝塔(家康の墓)
奥宮宝塔の横にある樹齢600年の叶杉
「諸々の願い事をこの杉の、ほこらに向って唱えると願い事が、叶うと伝えられている」
と、立て札にあります。
また「ご参拝の皆様には叶杉の御霊わけとして、叶鈴守を特別に授与しております」ともあります。「眠り猫」がついた鈴のお守りのことです。(800円)
日光東照宮と奥宮の御朱印
薬師堂(本知堂)の鳴龍
奥宮を参拝してから陽明門に戻り、右にある薬師堂(本地堂)へ向かいます。鳴龍を聞き、鳴龍の絵が入った鳴龍の御朱印をいただこうと思っていたからです。鳴龍も撮影禁止ですので、パンフレットから掲載します。鳴き龍の頭の下で、拍子木(ひょうしぎ)を打つと、拍子木の音の後に鈴が転がるような音が聞こえます。この音が聞こえると運勢が良くなると言われています。
龍の尻尾や胴体の下で、拍子木を打っても「鳴竜の声」は聞こえません。
あまり科学的な説明は省きますが、これは、龍の頭の部分がやや凹んで(高くなって)いることが、「鳴竜の声」の原因と説明されています。
フラッターエコー現象というそうです。興味のある方は、「フラッターエコー」で検索してみてください。
御朱印をもらう待ち時間に撮った薬師堂の前の鼓楼とご神木のような木です。
鳴竜の御朱印
竜の絵が入った御朱印ではありませんでしたが、立派な文字ですね。ところで、この御朱印をいただくのに、タイミングが悪く40分ほどかかってしまいました。
そのため、二荒山神社の神苑と徳川家光の墓がある輪王寺大猷院(だいゆういん)は、諦めざるをえませんでした。
二荒山神社と大国様
気を取り直して、表門に戻り、門を出て右へ曲がった上新道(かみしんみち)を行くと二荒山神社に2〜3分で行けます。この上新道ともう一つの下新道(後述)は、清々しい気持ちで歩けます。
ところで、二荒山って、男体山だって知っていましたか?
今までず〜っと「男体山」という名前で覚えていました。
二荒山神社・楼門と社号
782年、日光開山の祖・勝道上人が苦難を乗り越え男体山の登頂に成功後1200年を記念して、楼門は昭和57年(1982)に建立されました。
楼門をくぐると、右側に大国様が立っています。この大黒様の様々な部分を触ることによって、以下のご利益が得られます。
小槌=金運、袋=良縁・財宝、俵=財運・商売繁盛、顔・体=健康。
唐銅(からかね)鳥居
世界文化遺産。1799年創建された銅製の鳥居です。
(写真・上)神楽殿。唐銅鳥居から入ると、まず前方から目に飛び込んでくるのが、この大国様。毎年4月2日、国家の興隆を祈願して神楽が奉奏されます。
(写真・下)拝殿。拝殿右横の社務所で御朱印などいただけます。
二荒山神社のご祭神
父:大己貴命(オオナムチノミコト)大国主神の別名で、大国様母:田心姫命(タゴリヒメノミコト)
子:味耜高彦根命(アジスキタカヒコネノミコト)
古くより、霊峰二荒山(ふたらさん・男体山)標高2,486メートルを神の鎮まり給う御山として尊崇したことから、御山を御神体山と仰ぐ神社で、日光の氏神様です。
境内は、日光国立公園の中枢をなす、日光連山をはじめとて、御神域は、3,400ヘクタールにおよぶ広大な境内地です。
華厳の滝や下りのいろは坂、重要文化財の神橋など日光市内に3社鎮座しています。
男体山山頂 ⇒ 奥宮
中禅寺湖畔 ⇒ 中宮祠
山内(市内) ⇒ 御本社
(ご由緒から:http://www.futarasan.jp/cgi-bin/imgsys/image.cgi?4)
(写真・上)向こうに見える門の両サイドにご神木がそびえています。
夫婦円満のご神木夫婦杉。
(写真・下)家庭円満のご神木親子杉。ご祭神・親子三神にちなんで、根を一つにした三本杉。
神苑を見られなかった心残り
神楽殿の右奥に有料ですが「神苑」が広がっています。全部見るには15分ほどかかるそうなので、諦めました。この神苑には、神興舎、大国殿、化灯篭、ご神木、子授り安産の石、二荒霊泉があるので、とても心残りです。ご神木だけは、遠目に見られましたが……。
帰りは東照宮の方には戻らず、夫婦杉と親子杉の間の門をくぐり階段を降りてきました。
(写真・下)のように、鳥居があります。
鳥居の両サイドに、
(写真・上)左に「良い縁打出の小槌」。「打出の小槌」は願い事を唱えて振ると、思い通りのものが現れるという、福を招く宝物と説明されています。
(写真・下)右に「むすび大国」。大国様が座っている袋には、むすびの宝がいっぱい!大国様と大きな袋に触れて、良い縁を結んでください、と説明されています。
日光東照宮から二荒山神社へは上新道(かみしんみち)を歩きました。帰りは、鳥居の左のほうから入る下新道(しもしんみち)の杉並木を歩きました。ここからは、ご覧のように五重塔が見えます。
二荒山神社の御朱印
終わりに。御朱印をもらうか、観光を優先するか!
今の私にとって切実な問題になってきました。日帰りバスツアーの自由時間の30分間は、観光するのにはとても大切な時間です。二荒山神社の神苑と徳川家光の墓がある輪王寺大猷院(だいゆういん)は、次の機会に……しかし、もう二度と日光に来ることはないかもしれません。
御朱印をいただく待ち時間、戸隠五社巡りでもネックになりました。
【1日で戸隠五社めぐり。見たかった食べたかった2つの心残り!】参照
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古峯神社と日光二社一寺参拝
※当記事の内容は個人の感想を含み、諸説ある話の1つを基に作成されているため客観的な事実を表すものではありません。
また、特定の説を支持したり、異なる説を否定したりするものではないことをご了承ください。
なお、内容についてのご質問はお受けいたしかねます。
この記事を書いた人
渋谷 良久
2007年頃から、年に2〜3回趣味で日帰りバスツアーに参加していました。
当初は、はとバスをメインに、読売旅行、クラブツーリズムなどを利用していました。
2017年頃から神社に興味を持つようになり、(株)四季の旅のツアーに参加するようになりました。
カメラを持ってあちこち動いていますが、皆さんのご迷惑にならないよう気をつけています。
どうぞ、よろしくお願いいたします。