伊勢神宮は125社の神社から成り立っていることを知っていましたか?
伊勢や志摩、松阪、鳥羽、度会(わたらい)にそれぞれ宮社があります。
伊勢神宮をより深く知るためにも
・どんな神社から構成されているか
・伊勢神宮の別宮はどんなものがあるか
などを解説していきます。
伊勢神宮の魅力により触れることができる別宮をより知っていきましょう。
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目次
伊勢神宮は125社の神社から構成されている!別宮とは?
三重県にある伊勢神宮は「お伊勢さん」や「大神宮さん」と呼ばれることも。
日本における神社の最高峰とも言われています。
125社の神社から構成されている伊勢神宮
伊勢神宮は・正宮(しょうぐう)
・別宮(べつくう)
・摂社(せっしゃ)
・末社(まっしゃ)
・所管社(しょかんしゃ)
をはじめとした125社で成り立っています。
伊勢市だけでなく、志摩市や松阪市、鳥羽市などにも位置しています。
一つずつ見ていきましょう。
正宮
「皇大神宮(こうたいじんぐう)」と「皇受大神宮(とようけだいじんぐう)」の2つのことが正宮に含まれます。伊勢神宮の中心である2つの神社。
皇大神宮は「内宮(ないくう)」、豊受大神宮は「外宮(げくう)」と一般的に呼ばれています。
皇室の祖先の神と言われており、私たちの大御祖神として信仰されている「天照大御神」を祀っているのが、皇大神宮。
衣食住をはじめとした産業の守り神として豊受大御神を祀っているのが、豊受大神宮です。
正宮は伊勢神宮の第一格のお宮であり、全国の中でも格式の高い神社として位置付けられています。
伊勢神宮に行ったら、まず最初に参りたい神社といえますね。
別宮
別宮は、正宮に準じる格式の高いお宮のこと。「正宮のわけみや」という意味で、正宮と関係のある神様が祀られています。
神宮式年遷宮も正宮と同じく20年に一度行われて手入れがしっかりと行き届いています。
伊勢神宮の中心である正宮の次に位の高い別宮は、地元の方にも人気のパワースポットです。
正宮に準じて祭祀もよく行われますよ。
皇大神宮に10社、豊受大神宮に4社の宮があります。
摂社
摂社とは「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」に記載されている神社のことです。平安時代の神様の行事や作法、神社に関する法律が書き留めてある書物であり、927年にまとめられました。
主に、本殿や本宮にお祀りしている神様と所以ある神様が対象となっています。
伊勢神宮の摂社は、内宮に27社、外宮に16社あります。
伊勢神宮の場合は内宮の正宮である御正殿に天照大御神が据えられています。
そのため、伊勢神宮の摂社には天照大御神に関係のある神様が鎮座されていますよ。
摂社は古くから認められている神社であり、伝統を感じられますね。
末社
末社とは延喜式神名帳には記載されていないが、「延暦儀式帳(えんりゃくぎしきちょう)」に記載されている神社のことです。延暦儀式帳も、伊勢神宮に平安時代から伝わっている書物であり804年に提出されました。
伊勢神宮の場合は、正宮の下に属している小規模な神社が当てはまります。
基本的には、正宮にいる神様の「妻=后(きさき)」や「御子=子ども」が祀られています。
内宮には16の末社が、外宮には8の末社が鎮座しています。
所管社
所管社は・「延喜式神名帳」にも「延暦儀式帳」にも記載されていない神社
・正宮や別宮、末社と関連の深い神社
が当てはまります。
・水やお酒、お米、塩、麻、絹などのお供え物
・宮域鎮護
・祭祀
の分野で深く関係を持つ神々が祀られている神社です。
内宮には30社、外宮には4社の所管社が伊勢神宮には存在しています。
伊勢神宮の別宮は全部で14社。格式が高いものはどれ?
「御正宮のわけみや」とも呼ばれ、正宮の次に位が高い別宮。
内宮の別宮は10社、外宮の別宮は4社あります。
それぞれの神社をより詳しくご紹介しますね。
内宮(皇大神官)の別宮
天照大御神が祀られている内宮。その次に格式の高い別宮の神社からお伝えします。
荒祭宮
内宮に所属している10社の別宮のうち、第一位とされているのが荒祭宮です。
祀られているのは天照大御神荒御魂。
荒御魂とは、荒々しく格別に顕著な御神威をあらわされる御魂の働きをたたえています。
お祭りも、正宮に準じる第一別宮として大変丁寧に行われています。
古くからの大祭である神御衣祭が行われているのは、
正宮と荒祭宮のみであるため、他の宮に比べても特別な宮と言えますね。
月讀宮
天照御大神の弟神である月讀尊をお祀りしているのが月讀宮です。「月を読む」という名前の通り、月の満ち欠けを教え暦を司る神のことを指しています。
月讀宮には、
・月読荒御魂宮
・月読宮
・伊佐奈岐宮
・伊佐奈弥宮
月讀宮の敷地にはこのような4社の別宮が並んで存在しています。
伊佐奈岐宮と伊佐奈弥宮には、天照大御神と月讀尊の父母神である「父:伊弉諾尊(イザナギノミコト)」と「母:伊弉冉尊(イザナミノミコト)」がそれぞれ祀られています。
瀧原宮
瀧原宮には・瀧原宮
・瀧原並宮
の2つの別宮が並立しています。
瀧原宮と瀧原並宮、どちらも天照大御神の御魂をお祀りしています。
伊勢市から40kmほど離れている瀧原宮は、静かな山間の中にあるため清々しい雰囲気が感じられますよ。
伊雑宮
志摩市に鎮座している伊雑宮(いざわのみや)は、別名「いぞうぐう」とも呼ばれています。天照大御神の御魂をお祭りしていて、地元の人々からは海の幸、山の幸の豊饒が祈られてきました。
風日祈宮
風日祈宮は、級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)が祀られています。風雨を司る神といわれており、伊弉諾尊の御子神でもあります。
元寇に際して神風を吹かして日本を守って下さったことから、国を救ってくれる祈願の対象でもあるといわれています。
倭姫宮
倭姫宮は別宮の中で最も新しい宮です。第11代垂仁天皇の皇女である倭姫命が祭神として祀られています。倭姫命は、天照大御神を伊勢にお連れした方です。
内宮と外宮を結んでいる御幸道路の中ほどの倉田山に鎮座している倭姫宮。
緑の鮮やかな倉田山の西側に、神宮徴古館や農業館、美術館なども存在しています。
外宮(豊受大新宮)の別宮
豊受大御神が祀られている外宮。こちらには、4社の別宮が鎮座しています。
多賀宮
外宮に所属している別宮の中で、位の一番高いのが多賀宮です。豊受大御神の荒御魂をお祀りしています。
小高い丘の上に御鎮座されていることから、「高宮」と呼ばれそれが転じて多賀宮と呼ばれることになったといわれています。
正宮に準じてお祭りが行われており、20年に一度の式年遷宮が、第一別宮のみ正宮と同じ年に行われていることからも格式の高さを感じられます。
土宮
土宮は昔から、山田原の守護神として崇拝されてきました。ご祭神は大土乃御祖神です。
元々は別宮ではなかった土宮ですが、宮城の地主神、宮川堤防の守護神とされて別宮に昇格しました。
他の別宮は全て南向きですが、土宮だけ東向きということでも有名です。
月夜見宮
月夜見尊が祀られている月夜見宮です。天照大御神の弟神で、内宮の別宮である月読宮と御祭神が同じです。
月夜見尊と月夜見尊荒御魂が同じところに鎮座しています。
月の満ち欠けに基づいている暦を用いて農作業の計画を立ててきたという経緯があります。
そのため、農業にゆかりのある神と崇められてきました。
また、高河原の川の神、女性にゆかりのある神とも言われています。
風宮
風宮では級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)がご祭神です。これらは内宮の別宮である風日祈宮のご祭神と同じです。
農作物に大きな影響を与える風雨をもたらす神として、昔から親しまれています。
伊勢神宮の別宮まで体験できるツアーもおすすめ
伊勢神宮の別宮をご紹介しました。
人によっては、正宮よりも別宮の方がパワーを感じられるという人も多くいます。
伊勢神宮をより深く体験するためにも、別宮にぜひ足を運んでみてくださいね。
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この記事を書いた人
植村なつか