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この記事は「金華山と塩釜神社 復興の女川応援ツアー」の紹介記事です。
2018年9月23日(日)~24日(祝)の1泊2日で、「金華山と塩釜神社 復興の女川応援ツアー」の初回が運行されました。ツアーの様子をご紹介いたします。
※当記事には元々のツアーの行程には含まれていない立ち寄り先が一部入っております。今後のツアーでは立ち寄らない可能性もございます。行程については各ツアーのページをご覧ください。
1.常磐道を行く
2011年の東日本大震災、福島第一原発事故により一部通行止めとなっていた常磐道は2015年に全線開通。
しかし帰還困難地域は、依然として残り、荒れ果てた家や田畑が続きます。仙台に入れば、津波で多大な被害を受けた沿岸の田園地帯を通過。震災から7年。都会では風化してしまった感のある震災ですが、被災地ではまだ現実です。
2.塩釜神社
表参道に立つと見上げるような202段の石段が待ち受けています。参加者13名全員(男性2名、女性11名)は、ひるむことなく石段を登って塩釜神社へ。
塩釜市の約22%の面積が津波の被害を受けました。しかし高台に建設された塩釜神社は、奇跡的に浸水をまぬがれて無傷。そんな奇跡の場所となった越後国一の宮・塩釜神社です。
3.塩釜神社本殿
社殿は右宮・左宮・別宮と三本殿二拝殿と珍しい形式。
社務所では、塩釜神社、志波彦神社、御釜神社の御朱印を受領。緑に囲まれた広大な敷地をゆったりと散策し、志波彦神社にも参拝。
敷地内には、梅、桜、藤の木などがあり、四季折々の景色を楽しむことができます。「いい神社ですね~」とは、皆様の感想でした。
4.松島
神社は高台にあるため、日本三景のひとつ松島の島々が眼下に望めます。塩釜神社の参拝時間は90分。時間に余裕があったので、御釜神社に足を伸ばした方も。
5.御釜神社
塩釜神社の末社で、神社の名前の由来となった塩釜(四つの御釜)を奉安しています。世の中に異変があるときに、釜の水の色が変わると伝えられ、実際に震災前にも色が変わり、震災を予知した神社として有名です。社務所の方が案内し、御釜も見せてくれました。
6.釣石神社
震災の際に大きな被害を受けた地区に鎮座する釣石神社。周辺はまだ復興の槌音が響いてます。
宮城沖地震、東日本大震災にも耐えた釣石。落ちそうで落ちない受験の神様として有名になりました。
石段の途中には、津波到達地点の線が引かれています。その高さに驚かされ、社務所等すべて流されたとの話に納得させられました。
7.大川小学校
北上川を挟んで、対岸に位置する大川小学校。8.6mの津波にのまれ、児童74名と教職員10名が亡くなりました。震災遺跡として保存することが決まった校舎。
スケジュールに入っていなかったのですが「ぜひ訪れたい」との声があり、慰霊碑に手を合わせてきました。
8.女川町語り部ガイドの案内
標高16mに建つ女川地域医療センター。ここも津波の襲われました。語り部ガイドの後ろの柱には、当時の津波の高さを示す印が刻まれています。
実際に津波を体験した語り部ガイドの話は、生々しく、耳を覆いたくなります。しかし記憶に残し、後生に伝えていくのも私たちの義務であることを実感しました。
9.女川港
女川町では高さ20mの津波に襲われ、人口約1万人のうち約600人が亡くなりました。建物が密集していた女川港周辺も多大な被害を受け、今は更地となっています。
まだまだ再建の途中。震災から7年経ち、もう復興はある程度終了したと思っていた方々がほとんど。完全復興への道のりは、まだまだ遠いことを知らされました。
10.金華山への船内
女川港~金華山の船内では船長さんが、ここが震源地(牡鹿半島の東南東約130 km付近)から最も近い陸地だったとの話から切り出し、体験した震災、当時の様子、女川原発のこと等を熱く語ってくれました。
高速船で35分の金華山はあっという間。船で行く神社というのも、なかなか得がたい体験です。
11.黄金山神社
船着き場から神社までは急な坂道。神社の送迎のバンに乗ることも可能ですが、半数の方が「せっかくなので」と言って、海を眺め、鹿の歓迎を受けながら、15分ほどの道を登っていきました。
祈祷を受ける時間は約20分。自由参拝だけでも、たっぷり1時間はあります。
12.黄金山神社 銭洗所
「銭を洗い清めて、世の不浄を落とし、御種銭として身につけることで神明の感応を得、福徳を授かりましょう」とのこと。お札まで洗っている方も。
13.黄金山神社 大護摩祈祷
護摩の火によって災難を追い払い、消滅を計り、新しい運勢を生じさせると言われる大護摩祈祷。全員で大護摩祈祷を受けました。
「三年続けてお参りすれば金に不自由をしない」と言われる黄金山神社。でもそれ専用の三年連続御朱印帳は、個人での祈祷を受けなければ購入することはできません(ツアー中に別途個人祈祷をお申込みいただければ購入可能です)。
14.金華山 ほのぼのとした港での風景
つらい体験をしてきた地域です。その中にあって、神社は人々の救い、祈りの場所として役割を果たしてきました。
まだまだ復興中の被災地。観光客は一時の復興景気を経て、再び数が減っています。被災地を回り、重い話を聞かなければならいでしょう。でも地元の人は、観光客の来訪を望んでいます。その期待に答えるべく、一緒に神社を巡り、地元の人に交じって祈りを捧げませんか。
こちらのツアーに参加するにはコチラ
金華山と塩釜神社 復興の女川応援ツアー
この記事を書いた人
二村忍